森の歳時記

日々刻々と変化する、森の様子をお伝えします。

〜 2004年3月号 〜



▼クイズラリーに挑戦中。
▼本日の殿堂入りの勇者たち。 
 2004年3月27日(土)
  
春休み本格的スタート

 いよいよ、春休みが本格的にスタートしました。
 毎度恒例の森のクイズラリーは、本日だけで37組が参加
 さらにクイズラリーの上級編を8問正解した、クイズの殿堂入りは2名
 そして、作業小屋では木地師発祥の地・永源寺町の木地師さんたちをお招きして、コマづくり体験が行われました。
 4月7日まで春休みクイズラリーは行われます(月曜日はお休み)。あなたもぜひチャレンジを!
▼うまくコマは作れたかな?



 
 2004年3月24日(水)

  
遊林会作業日

 空はぱっとしない天気でしたが、作業をしているとじんわり汗が出てくる早春の1日。

 本日のメニューは、
 1.炭出し
 2.竹炭用の竹準備
 3.伐採木でテーブルづくり

 4.倶楽部ボックスの基礎工事
 5.昼食づくり    

炭出し作業。前回の作業日に焼いた竹炭です。

竹炭用の竹準備。竹を切って割って束ねていきます。来月の作業日に窯に詰めます。

伐採木でテーブルづくり。前回の作業日で割った木を電気カンナで平らにしました。

▲炭焼き名人の倶楽部ボックスの基礎工事。コツコツ基礎をコンクリートで固めていきます。

▲おまちかねの昼食。お手間入りのごちそうだらけ。かんぱ〜い♪

▲ぬた2種(ワケギ・ヤブカンゾウ)/春野菜の天ぷら(シイタケ・ヨモギ・ヤブカンゾウ)/ほうれん草のおひたし/鮎のあめだき/豆腐とワカメのみそ汁/ゆずみそゆべし/鯖のにぎりずし などなど・・・
 そして、その内容は・・・左のとおり。
もちろん、ヤブカンゾウ、シイタケ、ヨモギはこの森のめぐみです。
鮎のあめだきは、里山七彩講師の戸田さんの差し入れです(なんと自家製!)。ありがとうございました。
 春を舌で感じたあとも、作業はガンガン続きました。


 作業中、出てきた木くずなどをとなりで燃やしていたせいか、作業を終わる頃には煙でいぶされ、みんないい匂いを体にしみ込ませて帰っていきました。


 次回は地元のお祭りのため、4月の第3土曜日・17日になります。いっしょに、心地よい汗をかきませんか?



 2004年3月18日(木)

 キクザキイチゲについでシュンランが咲きました。

 今日は昨日に比べてかなり寒かったのですが(気温5℃!)、交流広場で一つ咲きました。

 まだまだ一つしか咲いているのが見つかっていませんが、花芽はたくさんついています。もうすぐあちこちで見られるようになると思います。

 



 
 2004年3月14日(日)

 
里山七彩7回目
 「地元の木で家を建てる」


 今回は、富山県よりとやまの木で家をつくる会池田通則先生をお招きしました。
 地域資源をその地域で使って地域を守る活動を「家づくり」で行っている事例についてお話しいただきました。

 食品ならばあれこれ気を使う原材料。それに比べて大きな買い物である家(木)には無頓着なのではないかと、まずは森とのお見合いから、家づくりを始められています。
 本来は当たり前だった生産者と消費者との顔の見える関係。そして、地元のものでお金の流れや雇用が生まれて、地域がいきいきしてくる消費の流れ
 そしてその消費をつくることによってこそ森林が健全な姿をとりもどすのではないか。

 それらを改めて、消費者として、生活者としての立場で考えさせられる講座でした。

 以上で、今年度の里山七彩は終了しました。
 もうすぐ春休みも始まり、各種イベントも用意しています。お楽しみに〜♪



 
 2004年3月13日(土)


 遊林会活動日

 春らしい陽気にめぐまれた3月の活動日。

 まずは、待ちわびた春をつげる「キクザキイチゲ」「イチリンソウ」などをめでる観察会から始まり、本日は次のメニューが行われました。

 
@昼食づくり
 本日のメニューはおでんと。塩水につけたハタハタを扇風機で乾かして炭火で焼きます。うまそ〜

Aシイタケの菌打ち
 森の管理で出たほだ木に、菌を打ち込んでいきます。このほだ木からシイタケがでるのは1年後です。気長に待ちましょう。

B木道脇の伐採木の整理
 木道脇に置かれていた伐採木を、チェーンソーと馬鹿力で整理整頓。イスなどに加工されます。


C竹林の大掃除

 ハチクの林の間引きや、中途半端な長さで残る竹の切り株を除去。→→→

そして、この写真が大掃除後。写真では分かりづらいのが悔しいのですが、実際に見るとすっきりと美しいです。来月からのタケノコが楽しみです♪

D炭焼きと倶楽部ボックスの基礎工事
 炭焼きの煙がもくもくとあがるその隣では、ちゃくちゃくと倶楽部ボックスの基礎工事が行われていました。

そして、隠れ作業・・・・
 先生による昨年のほだ木の整理や、スネークハンター氏によるアケビ棚の手入れなどがひそやかに行われていました

▲いつもながらの食事風景。
焼き鳥名人は、ひそかに竹を利用してかっぽ酒を仕込んでました。
 もりもりとごはんを食べたあとも、竹林整理や倶楽部ボックスの基礎工事は続きました。

 「河辺の森駅」オープンのこの日は、電車を利用して参加してくださった方もいらっしゃいました。
 
 柔らかい春の日差しの中、心地よい汗を流すのもよいですよ。次回は24日(水曜日)。ぜひ電車を利用してお越し下さい。



 
 2004年3月10日(水)


 いきものの森の春

 今日の陽気に誘われたのか、春を告げるキクザキイチゲが咲きました!
イチリンソウのつぼみもふくらんできています。

 この森ではこの2つが春の訪れの合図です。よくスプリングエフェメラル(春の儚い命)、というふうに言われます。 

 

▲ キクザキイチゲ 

 キクザキイチゲイチリンソウは落葉広葉樹林だけで見られる植物です。

 地面に光が届いている間、これから他の木が葉っぱを出す5月ぐらいまでに花を開いて実をつけるという忙しさです。その後、根っこは生きていますが、初夏には姿を消します。

 今回のキクザキイチゲの写真は曇り空だったので、花(実はがく)が開ききっていません。晴れた日ではこれらがとても可憐に開きます。

 まだまだ茶色が目立つ森の中で、柔らかな白がいいですよ。
 

▲ イチリンソウつぼみ

▲ アオイスミレ

 イチリンソウはつぼみが一つ見つかっただけでした。花が見られるのはもう少しかかりそうです。
去年は4月に入ってから咲きました。

 あと、アオイスミレが咲きました。
スミレの仲間では春一番に咲くそうです。

 本格的な春になると森はタチツボスミレでいっぱいになって見分けがつきにくいのですが、タチツボスミレに比べて高さも大きさもひかえめな感じです。



 
 2004年3月6日(土)


 里山七彩6回目
  「北米の森林資源と日本」


 みなさんは日本の建築材の輸入元はどこかご存知ですか?
 多くの方が、熱帯雨林から輸入されていると思われているのではないでしょうか。
 実は、日本の輸入木材の約4割が北米から来ているのだそうです。 

 そこで、今回は北米材の伐採や現地の様々な問題について、京都大学農学研究科の大田伊久雄先生にお越しいただきました。
 
 アメリカやカナダでは、ほとんどが平地林で、重機による大規模な皆伐のために、生態系の破壊が進んでいます。そのために、少しでも早く次世代の木が育ち、かつ生態系の多様性を考えた伐採方法が実践されつつあります。

 そしてそうした北米の大規模林業に対して、日本の林業の現状やこれからの課題などいろいろ考えさせられる内容でした。

 先生は、ヨーロッパの林業についても研究されているそうで、是非ともまた森でお話し頂きたいと考えています。



  
 2004年3月4日(木)


 里山七彩5回目
  「資源の循環と木質エネルギー」


 今回ははるばる岩手の葛巻町から葛巻林業株式会社の社長さんである遠藤保仁先生にお話しをして頂きました。
 
 岩手県の話から世界まで、木質バイオマス、ストーブの開発、石油との経済競争、値段やカロリーだけで比較するの?、何が目的か?、助成金無しでやっていけるの?、需要と供給のバランスについて、などについて熱く語られました。難しい用語はまったく出なかったです。

 民間の立場、公的な立場も含め、様々な知識・経験がつながりあい、そこから語られる話はものすごい説得力がありました。

 夜の7時から始まり、終わったのは夜の10時でしたが、話が終わってからも清々しい気持ちが残りました。

 木質バイオマスに興味のある方は岩手・木質バイオマス研究会までどうぞ。

 



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