森の歳時記

日々刻々と変化する、森の様子をお伝えします。

〜 2004年2月号 〜



  
 2004年2月29日(日)


 里山七彩4回目
  「森・からだ・心」


 淡路景観園芸学校の浅野房世先生をお招きし、園芸療法についてお話しいただきました。

 この学校の生徒さんたちは、毎年この森に生態学の実習で来られていて、この森にもゆかりのある学校です。
 さて、園芸療法とは・・・、
『心や体に病や障害を持った人や高齢者に、園芸作業を通して、治療やリハビリ、生活の向上を目指すもの』です。

 植物を介在させることで、その植物を育てる目的を持ったり、なかまとの共同作業をする体験ができます。
 そしてその目的や体験は、自分の存在価値や居場所、生きがいなど、様々な効果をもたらしてくれます。
 
 私たちの遊林会活動も、潜在的に園芸療法に類似した効果も持つのかなぁと、改めて違う視点を意識した講座でした。



 
  2004年2月27日(金)


 ウメの花に続く春のニュースです!

 フキノトウがふくらみ始めました!!

 花を包む「苞(ホウ)」の黄緑色が、とても鮮やかです。
 この花は雄花と雌花は別々の花で、雄花は淡い黄色、雌花は白色をしているそうです。
 さてどちらの色の花が咲くのでしょう??



 
 2004年2月25日(水)

 
週日活動日

 
作業をしていると、着込んできた服を何枚も脱がないといけないくらいの陽気でした。

 作業は
 1.モミジの林の下草刈り(大鎌)
 2.萌芽エリアの下草刈り(機械)
 3.炭焼き準備
 4.昼食

でした。

▲ モミジの林の林床管理。見違えるほど綺麗になりました。今年の紅葉に期待して下さい!
ちなみに右の奥さんは80才を越えておられます!

▲ 炭焼きの為の竹割り。

▼ 竹の窯つめ。名人そろい踏み、です。

▲ こちらは草刈り機を使っての下草刈り。
目立ってきたササを主に退治しました。
萌芽した枝もどんどん大きくなっていきます。

▲ 桃の節句が近いので、ちらし寿司です。

▲いつも通りの食事風景。
 
 天気もよかったので、今日はかかわらず30人の参加がありました。

 昼食は久しぶりのちらし寿司。他は豚汁、カブの煮浸し、水菜の辛子和え、などなど。おいしい。
 
 今回は近江八幡と兵庫県の竹野からの参加がありました。
 水曜日の作業日には珍しく若い女性が参加していたので、昼食時にはビー○も手伝ってか( いつもやけど )ニコニコ顔の人( 焼き鳥名人筆頭 )が多かったような気がします。





▲一斗缶で作った土台で、火を起こしました
「フーフー」と一生懸命空気を送り込みます。
 2004年2月20日(金)

 火おこし体験

 春のきざしが感じられる森に、久しぶりに市内の小学生たちがやって来ました。

 冬から春へと移り変わる森の様子のクイズラリーをした後は、お楽しみの火つけ体験


 グループごとに、森から枯れ枝や枯れ葉を集めてきて、薪の火つけ競争を行いました。
 予想以上に、みんな上手に火をおこすことができました。

 そのあとは、みんながつけた火を集めて、マシュマロ焼きです。

 「外はこんがり、中はトロ〜リ」と、病みつきになるくらいおいしいマシュマロが焼き上がりました。
 自分たちが起こした火で焼いたマシュマロは、いつも以上においしかったのではないでしょうか。

▲焚き火の上で焼くマシュマロ。
「もう、食べてもいいかなぁ〜。」



 2004年2月15日(日)
   里山七彩3回目
     「びわ湖の外来種の実情」


 びわ湖の漁師である戸田直弘さんをお迎えし、びわ湖の外来種問題の実情を目の当たりにしている立場としてお話しいただきました。

 漁師の立場として、自分のフィールドであるびわ湖で、伝統や伝統が息づいてきた環境を、自分のできることから守りたいと考えられています。
 そのため、根こそぎ採る漁業はしないで、「かわいらしい」昔ながらの漁法にこだわり、それでも何らかの負荷をびわ湖にあたえてしまったときには「見直す」ことも大切にされています。

 「関心がなくなることは、そのものが死に絶えていくこと」と、漁師として、昔ながらの地引き網や船乗りを、地元の小学生たちに率先して体験してもらう活動もされています。

 そうした漁師の立場から出た(外来種が氾濫し、生態系の崩れが危ぶまれているが)びわ湖は、まだまだ回復する余力を持っている」という言葉が力強く響きました。




おとした枝は、しいたけのほだ木にします

 2004年2月14日(土)

 
  遊林会作業日

 第2土曜日の活動は、春を思わせる陽気の中行われました。

 まずは、木のぼり名人の枝おとしから始まりました。
 地上15メートルでのチェーンソーさばきはお見事!


 森のあちらこちらでも、草刈り機の音や作業している人の笑い声が響きわたっていました。

▲陽気に誘われて姿を見せたキチョウ

▲モミジの林での林床管理作業。あしもとに繁る常緑樹を刈り取っていきます。

▲交流広場のササ刈り。ササが大きくなる前に刈っておきます。

▲野鳥観察小屋まわりの落ち葉かき作業落ち葉の下から、シュンランの花芽やドングリがでてきました。

隠居小屋の基礎作り。15:00棟上げ目標に間に合うのでしょうか??
 河辺の森の東側の森から竹炭焼きに使うモウソウチクの運び出し作業が行われました。

 今回は、近所の小学生の女の子2名も参加してくれました。

 たまたま、森に遊びに来たらしいのですが、休憩もそこそこに、「もっと竹切りたい!!」と、かなり夢中で作業をしてくれていました。
 そして、16時には、隠居小屋の棟上げが行われました。
 予定時刻から、少しばかり遅れましたが、多くの人が残って作業をして下さいました。
 今回、組み上げた骨組みが屋根となって、この下に小屋ができます。
 そして、この通称「隠居小屋」は、みなさんが森へ来たときの、休憩所になります。どうぞ、お楽しみに。

 みなさん、おつかれさまでした〜!!




 2004年2月7日(土)

   里山七彩2回目
     「コウノトリを守る意味」


 2回目となる本日は、兵庫県豊岡市からコウノトリ市民研究所事務局長・稲葉一明さんをお招きしました。

 地域の人々とともに、身近な環境保全を実践されており、遊林会の活動と類似するところが多くありました。
ただし、ビー○は出ないらしいのですが・・・。

 あくまでもコウノトリを守るだけでなく、コウノトリをシンボルとして「ゆたかな」生活をめざしておられます。

▲やわらかな大阪弁でのお話しでした。
静かな語り口調ながら、思いの深さが伝わってきました。

▲お話しが終わった後は、窯焼き芋のサービスもありますよ♪



 2004年2月6日(金)

 
春いちばんのニュースです!
 ケヤキの林のウメが咲きはじめました

 春が近づいてきた実感がわいて、なんだかワクワク
 そして何よりも、木の実をすっかり食べつくしてしまった鳥たちには、朗報なのではないでしょうか。




  2004年2月4日(水)


 先日の雪で、何本かの木が雪の重みに耐えかね、倒れてしまいました。

 そのうちの一本が、不自然なところから折れていたので、その折れ口をのぞいていみると・・・
 なんと「シロスジカミキリ」が越冬中。

 シロスジカミキリの幼虫は、木をもくもく食べながら、2回冬を越し、3年目のこの冬、成虫になって夏に外に出るのを待っているところでした。

まだまだ、寒い日が続きますが、無事に冬を乗り越えることができるんでしょうか??

あたたかくなるまでそ〜っとしておきましょうね。



  2004年2月1日(日)

 今回は作業途中で見つけた 「!」 を紹介します。

 まずトンボです。成虫で越冬するトンボなんていないものと思いこんでいたら、日本には3種類のトンボが冬を越すそうです。
 今回見つかったのはホソミオツネントンボだと思います。漢字では細身越年、と書くそうです。
 葉っぱの下や木の中に隠れるのでもなく、普通に枝に止まっていました。春になると綺麗な青色に変わるらしいので、今の時期は枝に擬態しているのかな?と思います。 

▲ 林床管理で見つかったホソミオツネントンボ
 そしてもう一つは支柱外しの時に見つかった乾燥しきった魚。 
▲ 誰の仕業…
 木に巻き付けてある繊維状の布(右写真。目の粗いむしろ)も外すのですが、この中に魚が隠されて?いました。
 魚はどうもヨシノボリの仲間のようです。しかし、誰が、何のために?
 カラス?冬に備えての貯食?

 どなたか分かる人、教えてください〜



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