森の歳時記

日々刻々と変化する、森の様子をお伝えします。

〜 2004年1月号 〜



 
 ▲ 萌芽エリアの林床管理。
何を刈って何を残すのか。かなり難しい作業です。
トラック何杯分もの下草を刈りました。
 2004年1月28日(水)
 週日活動日

 絶好の作業日和、とはいかないまでも最近の冷え込みからすれば暖かい一日でした。

 本日の作業は
1. 萌芽エリアの下草刈り
2. 炭焼きの材料作り
3. 昼食
4. 支柱外し

でした。
▲ 炭焼き材料作り
 正月の門松をいただいたので、それを再利用して炭を焼きます。切って、割って、くくって。
▲ 食事班
 メニューは釜炊きご飯、粕汁、天ぷら2品、黒豆などなど、たくさんありました。いつもながらうまいです!↓

 今回の作業には新しく2名の人が参加しました。

林床管理は下草の伐採。タラ・サルトリイバラのトゲが痛かったです。この場所は実のなる木(シャシャンボなど)、どんぐりの木(クヌギなど)、地元の人が使う木(ヒサカキなど)以外はすべて伐採しました。
 雪をかき分けるとシュンランの花芽がたくさんありました。今年の春に期待です!
 
 炭焼き班はもらった門松で炭焼きの材料作り。何本かは門松の形を活かして焼いてみよう、ということになりました。こうご期待!

 そして支柱外し。今回は午後からもみっちりと作業をしました。タラがまた邪魔をします。春の天ぷらまで我慢、我慢、といいながらの作業でした。釘抜き作業も大変なんです。

  そして今回は作業中に発見されたものが2つありました。なかなか珍しいものですので、またホームページで紹介しようと思います。

 また、森の材料を使って色々な物を作ってきてくださる
野田さんの特集も組もうと思っています。


おなじみ食事風景。話題は髭仙人の魚、野田さんのひな人形、黒豆の作り方などなど。
 昼食後も支柱外しをしました。最近は手慣れたもので、4〜5名でチームを組んで作業をします。
▼ 支柱外し



 
 2004年1月24日(土)
 
   里山七彩スタート!
     「マツとサクラ」


 
いよいよ始まった今年の里山七彩。
今回も、幅広いジャンルの方々をお呼びしています。
 その1回目となる24日には、滋賀県第一号の樹木医・金森亮太郎先生にお越しいただきました。
 
 私たちの暮らしにもなじみ深いマツとサクラについてお話しいただきました。
 会場からは、自分の庭のマツ管理方法などについての質問が飛び出し、なかなか、みなさんの参考になったのではないでしょうか。

 先生自身が活性治療を施した木に対して、「大切な人のように」思い、近くに寄った際には会いに行くと語った先生の樹木医としての姿勢に、拍手で第一回は終了しました。



  
  2004年1月23日(金)

  雪の森たんけん3

 森の中の足跡で、一番元気に動きまわっているなぁと実感するのが、「ノウサギ」です。

 昨日は、違うケモノの足跡を追いかけている最中に、ばったりノウサギに出くわしました
雪の上をさっそうとかけぬけていき、残念ながら、その姿を写真に納めることはできませんでした。

 が、今日はなんと「ウサギの赤ション」なるものにでくわしました!
 「赤ション」といっても、オレンジ色をしており、足跡のまわりに点々とついていました。

 これは、おしっこではなく、メスがオスをひきつけるためのマーキングなんだそうです。

 最近、左の写真のように2匹が並んで走っている足跡が見られます。
もしかすると、これは仲良くなったオスとメスが併走した足跡なんでしょうか??




 2004年1月20日(火)
  雪の森たんけん2

 
かろうじて残る雪の上に、こんなものを発見しました。
 黒い点々が、ピョンピョンと飛び跳ねています。

 こんなに冷たい雪の上、何をしているんでしょうねぇ。
 
 みなさんも見たことがありませんか?
 調べてみると、正体は「ムラサキトビムシ」(体長約1mm)

 落ち葉のつもった湿った土の上や、朽木の下などでよく見られる生きものです。

 「陸のプランクトン」と呼ばれていて、
落ち葉の下で有機物を食べ、ひっそりと生活をしています

 真っ白な雪の中では、ふだん目につかないものにも気付くことができるんですね〜。



 2004年1月15日(木)

  
雪の森たんけん

 昨日から降り続く雪のため、森の中にはどっさりと雪が積もりました
 積雪量は、この冬最高25cmを記録しました!

 「これは動物の足跡を見るチャンス!」と、森の中へ探しに行ってきました。
 
 ところが・・・
あいにく雪が深いため、はっきりと分かる足跡はありませんでしたが、見つけてきたものをいくつか紹介します。 

▲野鳥観察小屋付近の様子

水辺を直線状に歩いている足跡を発見!イタチorキツネの足跡。

▲うっすらと残る2本の筋。雪の上を進むネズミらしき足跡

▲ドングリの林にあったウサギの足跡。森の外に向かっていました。

▲下流の水辺では、氷が張りかけていました。寒いんですねぇぇ。

▲おまけ。森のあちらこちらで見られる「木のおしっこ」??



  2004年1月10日(土)

 
    遊林会活動日


    2004年最初の活動日です。
    霜も降り冷え込んだ朝でしたが、ぞろぞろと、いつもの顔・新顔が集合
    
     今回は新年一番を記念して、各作業の集合写真でまとめてみました。
     では、各作業の気合いのこもった勇姿をご覧ください!!

▲@林床整理:野鳥観察壁・モミジの林周辺を落葉樹の森として管理するために、アオキやアラカシなど常緑樹を刈り取っていきました。刈り取った木は竹製の柵の中に放り込んでおいて、カブトムシのベッドにします。

▲A竹林の間伐:傘をさして通れる理想の竹林を目指して、竹の間引きを行いました。前回の少数精鋭体制の反動か、今回は張り切りメンバーが集合。どうぞ、すっきりと美しくなった竹林を見に来て下さいね!

▲B落ち葉かき:冬の恒例作業、落ち葉かきです。この冬初めての作業でしたが、いつもの通り、交流広場から始めました。シュンランの花芽を刈らないよう、テイカカズラのツルと格闘しました。

▲C炭焼き&隠居小屋整備:年末の活動日に焼いた竹炭を運び出し、いよいよ隠居小屋予定地の整地作業が始まりました!写真真ん中のアラカシがなかなかしぶとく、重機まで登場しました。

▲D林床管理パート2:草刈り部隊が登場したため、特別メニューです。草刈り機を使って、屋外トイレ周辺の、以前に切ったアラカシのひこばえ退治や、林床管理を行いました。

▲料理部隊:忘れてはならない大切な料理部隊です!今回はお正月のお餅の有効利用をと、雑煮・ぜんざいがたんまりと振る舞われました。おやつには焼き芋・ピザと今回も豪華三昧の遊林会メニューでした!
 今回は昼食後にも、もう一仕事するメンバーが多くとても充実した作業日でした。

 作業の後には、各作業の仕上がりを見て回る
『評価会ツアーズ』も結成されました。
なかまとともに
「ここをこうしたい」「あそこをこうしょう」
なんて語り合うのはおもしろいものですね!

どうぞ今年も、みんなで一緒に楽しく遊林会をもりあげていきましょう!!

▲遊林会は老若男女、どなたでも歓迎します!



 
 2004年1月6日(火)

   春の七草
 
 あけましておめでとうございます!

 明日は、1月7日。七草の日です!
セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ(かぶ)、スズシロ(大根)・・・

 秋の七草はどれも、見て楽しむものの植物。
 春の七草はことごとく、食用とされています

 春の七草は、どれも近くの田畑に生えている身近な植物ばかりです。
 お正月のごちそうでつかれた胃袋と運動不足の解消に、外へ出かけてみてはいかがですか?

▲セリ:水辺を好み、水路脇で気持ちよさそうに根をはっていました。

▲ナズナ:森の中ではあまり見かけられませんでしたが、近所の田んぼで、すでに花をつけていました。

▲ゴギョウ:別名ハハコグサ寒い冬も、綿毛におおわれて暖かそうです。

▲ハコベラ:別名ハコベ。白い小さな花を年中つけています。ケヤキの林の道ばたに、群がって咲いていました。

▲ホトケノザ:別名コオニタビラコ早春に黄色い花をつけます。(写真:成美堂出版「野草雑草観察図鑑」より)



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