里山保全活動団体「遊林会」


森の地蔵盆2025

2025.08.22

昨日は森の地蔵盆「夕食づくりと夜の森たんけん」を行いました。対象は小学1年生~6年生、27人の子どもたちと活動しました。子どもたちは16時に集合し、20時まで森で過ごしました。

▼最初は、蒲生の岡本町にある梵釈寺より、熊倉和尚さんに来ていただき、般若心経を唱えていただきました。

▼和尚さんから、「地蔵盆」についてのお話、みんなのためのお祭りであることや、「お地蔵様」の話、六体地蔵のことや、閻魔大王様のつかいといわれていること、村の端と端にお地蔵様があり、村に悪い物が入ってこないように見守ってくれているなど、いろいろなお話をしてくださいました。

和尚さんのお人柄にもにじみ出ていますが、子どもたちに向けたやさしい言葉でわかりやすく説明してくださいました。お地蔵さまは誰かの化身で、いつもみんなを見守ってくれているよ。という話も教えていただき、お話の後もみんなお地蔵様に手を合わせてくれていました。
子どもの守り仏であるお地蔵さん、和尚さんのおっしゃっていたように、皆さんの地域にもそれぞれのお地蔵さまが祀られていると思います。ぜひ探してみてくださいね。


熊倉和尚さん、今年もありがとうございました!!

▼次はさっそく夕食づくりです。今日はたき火でご飯を炊きます。マッチで火をつけるところからスタート。
焚き火台を設置し、マッチをつける練習をしてみました。はじめてマッチをつけた子も、久しぶりにマッチを触った子も。

▼ドキドキドキドキ、班のみんなも見守りながら、上手にマッチをすれました。

▼マッチの練習が終わったら、焚き火台に、①森で一番よく燃えるスギ葉→②スギの細割り→③スギの太割り→④カシの太割りという順番で薪をくべていき、火を大きくしていきました。

今日はお鍋で水を沸騰させ、その中にお米と水が入ったポリ袋を入れて、ご飯を炊きました。

▼袋を入れてから、25分間は火の番をしつつ、思い思いに過ごしました。

班で活動すると、班の子たち中心で輪ができやすいのですが、今回の子どもたちは、興味があるところにわかれていました。特に興味を引いたのはいきものさがし!

カナヘビ、バッタ、コカマキリの子ども、セミの抜け殻、カブトムシの角や羽など様々ないきものとの出会いがありました。
▼こちらは、大型のコメツキムシ(オオフタモンウバタマコメツキではないかな)を観察中。仰向けにおくと、ぴょんっと飛び上がってひっくり返るのです。ひっくり返るとわかっていても、ひっくり返ったら「きゃー!!」という声が響いていました。

▼みんなが炊いてくれたご飯に、森の特製カレーとたこさんウインナーをトッピングして、今日の夕食の完成!!!

▼「いっただきまーす!!!」

「めっちゃおいし~!!」それはよかった!なんと6杯もおかわりをしてくれた子もいました。

▼カレーでお腹いっぱいになったところで、デザートのフルーツポンチも登場!これまた「おいし~!!」でしたね。
 

▼あたりが薄暗くなったころ、「見て!セミの抜けてない、殻に入ってる幼虫!!!」
生きたセミの幼虫は羽化のために地面から出てきたタイミングでしか見られないので、見つけてくれた子のおかげで、セミの幼虫を見るという貴重な経験をさせてもらいました。「抜け殻を探していたら、うにょうにょって動いててビックリしたねん」そりゃびっくりします!びっくりの共有、ありがとう!

▼さて、外も真っ暗になってきました。いよいよ夜の森たんけんです。たんけんに行く前に、森たんけんのルートを説明。①森のお地蔵さんがあること、②ガチャガチャゾーン(これは、夜に鳴く虫のクツワムシがいるところ)の話を聞きました。夜に鳴く、クツワムシ・キリギリス・コオロギはどんな音で鳴くかも教えてもらいました。

班ごとに夜の森に出発!!今回は、新月に近いこともあり、昨年に比べて森が真っ暗!大人の隊長でも暗いなぁと思う中、泣きそうになっている子の背中をそっとさすってあげたり、手をつないだり。みんなでしりとししたりと暗さと怖さをまぎらわしながら森を進みました。

▼すると森の中に!!幻のお地蔵さんがいたぁぁぁぁぁ!!!!!

「君たちにこれを授ける、灯りはまだない、自らのちからで灯りをともせ、君たちならできる、先をすすめ」

▼お地蔵さんに渡されたのは、空の提灯。自らの力で?どうなるのかな?

▼お地蔵さんとわかれて先に進むと、光る宝箱が!! その中にキャンドルが入っていました!

そのあとも、暗い森の中をみんなで身を寄せ合いながらすすみ、明るい作業小屋についた時は安堵で泣いてしまった子も。本当によくがんばりました!!

ふりかえりの時にも話しましたが、森にすむいきものたちは、この暗い森の中で、耳やにおいや感触など、目だけでなくさまざまな部分を使い生活しているんですね。夜の森の様子を少し知ることができましたね。森の中の木々を見て何かいる!と言っていた子もいましたが、もしかしたら、森のいきものたちがお地蔵さんのようにみんなを見守ってくれていたのかもしれませんね。

今回の地蔵盆、楽しんでくれたでしょうか。
和尚さんからお経を唱えてもらうことからスタートした地蔵盆。森で出た葉や木を燃やして、ごはんを炊き、みんなのお腹を満たしました。森のいきものたちからは、たくさんのビックリと笑顔をもらいました。夜の森たんけんでは、みんなの勇気と協力する姿がたくさん見られました。

 
イベントで初めて出会った友達と、同じ時間をすごして、同じものを食べてたくさん笑って、とっても素敵な時間を過ごせました!ありがとう!ぜひ地蔵盆での出来事を、ご家族やお友だちに教えてあげてくださいね!

ご家族の皆さんにも、お迎えの際は森の中を通ってのお迎えになり、ご不便をおかけしました。ありがとうございました。

夏が終わり秋になれば、森の雰囲気もガラッとかわります。ぜひ季節を変えて森にも遊びに来てくださいね!
皆さんの健康と成長も森のお地蔵さんとともに願っています!!

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