里山保全活動団体「遊林会」


東近江市メンター研修を行いました

2023.08.02

今日は、東近江市職員メンター研修の対応をさせていただきました。
東近江市では、在職1年目と2年目の職員の方を対象に「職員の心構えを学ぶことを目的」に研修が行われています。6つのグループがあるそうで、河辺いきものの森には1グループ・18名の方がお越しくださいました。
里山や保全活動という言葉や活動内容は知っているけれど、実体験がないので体験から学びを得たいということで、午前中に講義とフィールドワーク、午後からワークショップ(木工工作)を行いました。

▼講議後は腰に渦巻の蚊取り線香をつけて、フィールドワークに出発。

▼森の中ではいろんないきものにも出会いました。見られているのは「ザトウムシ」。クモのような不思議な姿に「何、この虫!初めてみた~!」と興味深々の様子でした。

▼こちらは「モミジの林」です。永源寺から愛知川を通って、河辺の森に流れついたモミジです。平地の森でモミジの群落が見られるのは珍しいのです。11月下旬が見頃ですので、また見にいらしていただきたいです。

▼フィールドワークでは、プチ里山保全活動を行いました。水辺の明るいところに「セイタカアワダチソウ」が生育しているのですが、外来種のため、この森では抜いて増えないようにしています。

▼暑い中でしたが、葉っぱをよく見て「これかな…?」と言いながら抜いてくださっていました。

▼セイタカアワダチソウの名のごとく、男性の背よりも高いセイタカアワダチソウをゲットしました!

▼「1人10本抜いてくださったら、180本抜けるのでお願いします!」と伝えたところ、小さいのや大きいのやら色々見つけてクリアしてくださいました。お陰さまで繁茂していところは、ほぼ駆除することができました。

▼浅い水辺では、希少種のハイハマボッスを守るために「スギナ」と「チクゴスズメノヒエ」を抜きました。暑いので、冷たい水の中のサワガニも探しながら、保全活動を楽しみました。

▼暑い中、ご協力いただきまして、ありがとうございました!

▼最後は林冠トレイルに上がってからセンターに帰りました。大きくなってきたドングリの実を観察したり、ちょうどネムノキが開花していて、甘く優しい香りも匂っていただきました。

▼午後からは、ワークショップを行いました。河辺の森の保全活動で伐った木を活用して「つるりん」作りに挑戦です

▼のこぎりで1~2㎝ほどの幅に切っていきます。こちらは、ケヤキの材。樹皮がポロっと抜けて、綺麗な輪っかに!

▼切り終わった後は、のこぎりのお手入れもしていただきました。

▼切った後は、120番、240番、400番の紙やすりを使って磨いていきます。磨けば磨くほど、つるつるになるので「つるりん」。木の表面を10分ずつ磨いてみよう!ということでトータル30分。やすりがけに熱中していただきました。

▼「うわ~、手が痛い」「えッ⁉まだ4分しか磨いてないの?」などと言いながら、こつこつ30分。手を真っ白にしながらつるつるに磨き上げました‼新聞紙の上には、たくさんの木のクズ。頑張った証拠ですね。皆さん、つるつるに仕上がって嬉しそうでした。木の裏面に磁石を貼り付けて「つるりんマグネット」の完成です☆

▼最後はアンケートの記入と振り返りをしました。「今日、初めての体験はありましたか?」と聞くと、全員の方が手を挙げてくださっていて、ほっとした瞬間でした。

▼最後は素敵な職員の皆さまと記念撮影☆スタッフの私も皆さまと、とても楽しく一日を過ごさせていただきました。

▼皆さまが書いてくださったアンケートです。

アンケートの一部抜粋です↓
・子どもの頃から何度か来たことがありましたが、河辺林の役割や保全活動を継続されていることなど、知らないことがたくさんありました。
・保全活動はサワガニを見つけながら楽しめ、どうしてこの植物を抜くのか意味を知りながらできたので、ただ草を抜くだけではなく、森を守っているということが分かりました。
・里山保全で伐採された木がワークショップなどを通じて利用されているのは良いと思いました。
・多くの人に里山について知ってもらい、興味を持ってもらことで河辺いきものの森の主要性を知ってもらうことが必要だと思いました。
・人の手が入ることで多様な動植物が生きる場所になるというのは、興味深かったです。人は自然を壊すというイメージでしたが、河辺いきものの森のように保全することで自然を守ることにつながるのだと知りました。

今日一日を振り返り、感想や思いをびっしりと書いてくださっており、職員の皆さまの熱心さが伝わってきて、とても感激しました。また、普段、私たちは子どもたちの対応が大半ですので、若い大人の方たちの対応は、私たち団体にとっても大変学びのあることでした。
熱い思いを持った若い方のお力は、必ず良い未来につながると思っております。東近江市の未来がとても楽しみだなと思って、研修を終了させていただきました。今日の研修が職員の皆さまのお仕事の経験にお役に立てれば幸いです。
本日はありがとうございました!

 

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