
保全活動日(河辺いきものの森)
2025.11.12
気持ちのいい秋晴れの中、今日も保全活動に取り組みました。
今日はいつものボランティアメンバー8名の他にTOPPAN㈱滋賀工場 環境・安全推進部の従業員1名、テクセンドフォトマスク株式会社の従業員2名の方がご参加くださり、スタッフ3名を合わせ14名での活動になりました。
まずは、作業の打合せから。ケヤキの林付近にはアラカシの立派な株立ちがたくさんあるのですが、手が入っておらずせっかくの立派な樹形が見えにくい状態です。スズメバチの心配もなくなったので林内に入り、増えすぎた木を伐採、または間引いていく作業をする説明をしました。

こちらが目的のアラカシです。木の付け根から萌芽しており、風通しも悪くなっています。

正面にあるアラカシの株立ちは3年ほど前に整備をしました。当時、同じようにあちこちから萌芽したり、周辺には同じ樹種が増えすぎていたので伐採しました。樹形の美しさが引き立ち、私たちは「ブロッコリーの木」と呼んで、この付近のシンボルツリーにしています。

ノコギリで伐れない木はチェーソーを使って伐採していきます。伐採した木はノコギリを使って小分けにしていきます。

高い所で枯れている木は高枝ノコギリで伐っていきます。この作業、力もいるし難しいのです…。

伐採した木は太い所は薪、真っ直ぐな幹は子どもたちの工作用の材にします。枝葉は軽トラで運び出すのですが、今日はなんと8杯分も伐採しました‼

そのお陰で森の中はスッキリ‼風通しが良くなり、陽射しが入るようになりました。ボランティアの皆さんも「すっきりして気持ちがいいなぁ!」「手を入れてない場所が気になるなぁ」とおっしゃっていました。次回、また手を入れましょうね☆

目的のアラカシの株立ち周辺の整備もでき、樹形が引き立つようになりました。ありがとうございました‼

同時に今日は市外の小学1年生の皆さんが校外学習ために来館くださいました。

秋の森たんけんに行き、森の中でクイズをしたり、いきものつかみや草花遊びなどの自然体験を楽しんでいただきました。

午後からは保全活動で伐採した木を使った「小枝のキーホルダー作り」の工作。お土産と一緒に森ですごした楽しい思い出が子どもたちの心に残ると嬉しいです。

そして、今日はもう一団体受入れを行いました。市外の中学1年生5名が「市内と市外の違いを知り、持続可能な社会を考えるための体験」をするために、近江鉄道を利用し来館くださいました。実は彼らは6年前の小学1年生の時に校外学習で河辺いきものの森に来館してくれているのです。6年前の写真を記録のために残しているのですが、その写真に彼らが写っていて、一番盛り上がった瞬間でした☆

森の概要を話した後は保全活動に挑戦!「混み合ってると風通しが悪くなるので、みんなの散髪と同じように木を伐ってさっぱりさせるよ」と伝えると「伐りたい!伐りたい!」と男の子たち。太い木でしたが力があるので、あっという間に伐ることができました。頼もしい!

持って帰ってきた木は「木のキーホルダー」に変身!ペンダントにすると言って、首から下げて帰ってくれた子もいて、とてもほっこりしたひと時でした。

中学生の子たちの感想では、
・木を伐ることが思ったより大変だった。でも、それを運び出して、処理するのはもっと大変だと思った
・伐るだけでなくキーホルダーのように木を活用することが出来て良かった
・木のキーホルダーが作れて良かった
と話してくれました。
「保全は大変だった?」と聞くと、「うん」と返事が返ってきました。「でも、みんなと一緒だとどう?」と聞くと「楽しかった!」と。「そう!みんなとすると大変なことも楽しいことに変わるんだよね」とお話させていただきました。
始めは緊張していた様子で言葉数の少なかった子がいたのですが、ほんの数時間でしたが、森で一緒に活動したことで帰る時には私の目をしっかり見て、「ありがとう!」と笑顔で手を振って帰ってくれました。6年前に彼らと私は出会っています。一生出会うことがなかったかもしれないのに、奇跡と偶然が重なり時を経て出会うことができ、心が通じた瞬間が嬉しくてたまりませんでした。それも、やはり、この河辺いきものの森があり、保全活動が続き、子どもたちの利用が続いているからなんだと改めて思い、森と皆さまにとても感謝しています。
これからも友達と一緒にたくさん学び、たくさんの経験をして、未来をたくましく、楽しく生きていって欲しいなと思いながら彼らの後ろ姿を見送りました。

さて、次回の保全活動は11月26日(水)です。次回も林内整備の続きをしたいと思っています。結構、木を伐りますので「木が伐りたい!」方、ぜひお越しください。お待ちしております!




