里山保全活動団体「遊林会」


保全活動日とエコツアー「そとイコ!」を開催しました!

2023.10.15

今日は、午前は森の観察会と河辺いきものの森の保全活動、午後はエコツアー「そとイコ!」の2本立てで頑張りました!

観察会は、スタッフ山北による「どんぐり調査隊」。
3グループに分かれて、アベマキの木を1グループ2本づつ選び、それぞれのどんぐりの形や大きさ、どんぐり虫が出てきた穴あきの状況、どんぐりゴマがよく回るのはどのどんぐりか?などを調査してみました。
実際、調査してみると、それぞれの木々のどんぐりの違いがよく分かり、同じアベマキのどんぐりでも、いろんな個性があることに気付くことができました。こちらの調査は、一般の方にも見ていただけるように展示をする予定ですので、お楽しみにお待ちください。




保全活動は
①水辺の外来種駆除
②林内に埋もれているモチツヅジの群生を守るための整備
の2つの作業を行いました。

先月もキショウブの駆除を兼ねてカナダモも一緒に抜きましたが、また増えていたので、今月も引き続き頑張りました。
今日は部活の合間をぬって久しぶりにきてくれた中学生、大学受験の息抜きにやってきてくれた高校生、近江鉄道のガチャフェスイベントで知ってくださった方や今秋校外学習に来てくれた小学生親子など、若い方たちのパワーで、すっきりとカナダモを抜いてくださいました!ドロドロになって頑張ってくださってありがとうございました。


モミジの林横のエリアにモチツツジの群落があります。長らく木々に埋もれていたのですが、「こんなに立派なモチツツジを隠しておくのはもったいない!」と思い、周りの木を少し伐採し、通路からモチツツジが見えるように、また光りが当たるように整備しました。
整備班には、夏にボランティア活動に参加してくださったレイカディア大学の受講生4名の皆さまが、「これからももっと森に関わりたいから来ました」とご参加くださり、こちらもとても嬉しい出来事でした。皆さんと「来年の春、花がたくさん咲くようになると嬉しいですね!」と言いながら、整備をしました。ご参加いただきまして、ありがとうございました!



午後からは、遊林会の自主事業であるエコツアー「そとイコ!」を開催しました。今回は現役の小学校の教師であり、日本自然保護協会の観察指導員、夏休みに開催される希望ヶ丘の自然塾の昆虫担当の講師も務めていらっしゃる井野勝行先生を講師にお招きし、虫つかみのツアーを開催しました。定員10組を上回る11組36名の方がご参加くださいました。
虫つかみは森の草原広場周辺で行いました。いろんな場所があると、いろんな虫がいること、網の使い方や虫をつかむコツを先生から教えていただいたあと、約40分間、虫つかみをしました。






虫つかみ終了後、スタッフが観察会の用意をしている間は、オオバコずもうやどんぐりキャッチ、どんぐり帽子積み、ヤハズソウの葉っぱちぎり(ハート型に切れる)などなど、草花遊びなどをたくさんして盛り上がりました。

観察会では、井野先生からつかまえた虫と特徴を教えていただきました。セグロイナゴやクルマバッタは、近年、身近なところでは見られなくなっている虫で、たくさんいるのは草原が維持されている証拠だと教えていただきました。私たちスタッフも保全活動の成果を知ることができ、とても嬉しいお言葉でした。
つかまえたいきものの中で特に種類の多かったのはバッタ類、カマキリ類、コオロギ類で、今日は全員で約70種類のいきものを見つけることができました!


観察会のあとは、自分たちでつかまえた虫たちをじっくりと観察。

最後は、お気に入りの虫を手に取り、「はい、カマキリ~!」とカマキリポーズで記念写真☆
井野先生、参加者の皆さんと共に森を楽しめた一時でした。
最後は、「ありがとう」と言って、一匹づつ森に返しました。

こちらは、旅するチョウと言われるアサギマダラ。エコツアー前にスタッフがつかまえたものです。この時期、数週間だけこの森にもやってきます。とても綺麗な姿をしているので、参加者さんにも見ていただけて良かったです。

遊林会は、保全活動と並行して、保全した森を環境学習に活用しています。25年前、森を利用する人がいなくなり、一時は消失の恐れのあった河辺いきものの森は、森を守りたい地元の方たちの熱い思いで保全活動が始まり、現在は多くのいきもの、多くの人々が集い、笑顔あふれる森に蘇っています。今日は、保全活動と森の活用の両方を一日で行い、保全活動があってこその活用だと言うこともよく分かった一日でした。
そして、井野先生には、いきもののつかみ方だけでなく、いきものや身近な環境とつき合い方についても教えていただき、学びの多い、大変貴重な時間となりました。今日は講師を務めていただきまして、本当にありがとうございました!
ご参加いただいた皆さまもありがとうございました。
また、季節を変えて森にお越しくださると嬉しいなと思います。

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