里山保全活動団体「遊林会」


モリイコ!10回目 あべまき隊

2023.02.05

今日は、モリイコ!あべまき隊10回目【最終回】の活動でした。
みんなでできる最後の活動とのことで、楽しみにしているけど、最後だから!といった、なんだかいつもと違う緊張感を感じました。
いつものモリイコ!のルールを確認してから、森たんけんに出発です。
先週、たくさん降った雪が森にはまだ残っていて、センター前には大きなかまくらが。なんと7人も入ることができましたよ☆

森の一番始めの川を見に行くと、水の中にくるくるまいた不思議なものが。。隊長たちも初めて見たのですが、どうやら何かいきもののうんちみたいでした。森は本当に不思議がいっぱいです。

あべまき隊、雪の森は初めて!防水用にバケツに雪をいっぱいつめこんで遊んで、ひっくり返して。
なんでも上手く使って、遊びに変身するところがいいですね!今日は外が暖かったので、雪を触っていてもそんなに冷たく感じないようでした。

くさはら広場にあるシェルターまでいくと、なぜかヘルメットが。。
ヘルメットを見ると、ひらがなと番号を発見。「分かった!これが今日のミッションちゃう?並べてみたらいいんちゃう?」と言ってくれた子がいて、番号順に並べてみると、「きをきってもりをもまもろう」の言葉が出てきました。
そうなのです。木を伐って森を守ることが、今日のミッションです!

まずは、森を守るためになぜ木を伐るのかを説明しました。
この森は50年ほど前までは人が生活するために、森に入り木をきったり、落ち葉をかいたりしていた場所で明るかったそうです。
しかし、生活で木や落ち葉を使わなくなり、森にも人が入らなくなってだんだんと暗い森へと変わっていきました。
そこで25年前にこの森を、明るくいきものや植物がたくさん住めて、人も集まることができる場所にしようと隊長たちの所属している「遊林会」という団体ができ、保全活動を毎月行い始めました。合い言葉は「木をきって森を守る」。森を暗くしていた常緑樹(一年中葉っぱをつけている木)をきり、地面に光があたるようにしました。竹もたくさん生えていたのでそれもきりました。活動を続けていく中で、もっと多くの人が利用できるように2002年にこの河辺いきものの森としてネイチャーセンターや作業小屋、遊歩道が完成したんです。
河辺いきものの森ができた後も、毎月ボランティアの方と保全活動を行うことで、みんなも知っているように多くのいきものがすんでいて、明るかったり暗かったりいろんな環境の森が維持できています。
「じゃあ、保全活動をしなかったら(木をきらなかったら)森はどうなるのかな?」と質問すると、「元に戻ってしまう」「また暗くなってしまう」と答えてくれました。森を守ることがどういう意味なのか、森で一年間いろんな体験をしてきたことで、子どもたちがより理解してくれていることを感じ、嬉しく思いました。

お話のあと、頭を守るためのヘルメットをしっかりかぶり、「木をきって森をまもるぞ!お~!」と掛け声をかけて、伐採場所まで移動しました。

今日は、萌芽更新(木を若返らせる方法)をしているどんぐりの木に光をあてるため、常緑樹(一年中葉がある木)を伐採します。
3チームに分かれたのですが、今回は隊長が班を決めずに、好きな子同志で分かれてもらいました。なかなか決まらないかな?とおもいきや、すっとチームが決まりびっくりしたほど。ばっちりチーム分けができました☆

伐採する木は、先にマークしておいたのですが、それぞれの班で伐りたい木を選んでもらいました。
伐採する際、危険な場所はどこか、のこぎりの使い方、木の切り方を教えてもらってから伐っていきました。
そんなに太くないですが、切ってみると思ったよりも木は硬くて…班の子たちと交代しながら頑張りました。

切れた木は、自分たちで森から運びだしました。切ったら終わりではありません。木を活用するのも、森を守るためには大切なことなのです。
太いところは薪ストーブの燃料に、細いところは焚き付けの柴用に使うため、切り分ける作業をしました。「はぁ~、かたい」と言いながらも木を切ることが楽しいようで「休憩していいよ」と言っても、「ううん!頑張る!」と言いながら頑張ってくれていました。

女の子4人班。名付けて「林業女子チーム」!かっこいいでしょ? みんなが切ってくれた薪、大切に使わせてもらいますね。ありがとう!

切った木は森において置けないので、センターまで持って帰るため、リヤカーに積みました。全員で5本の木を伐ったので、リヤカーもいっぱいになりましたね。

伐採した後、空を見上げると青空が見えました。みんなが伐ってくれたお陰で森が明るくなりました。周りのドングリの木たちは光が当たるようになって、きっと喜んでいると思います。森を守ってくれて、どうもありがとう!お疲れさまでした!

伐採は力もいっぱい使って疲れた様子でしたが、ご飯を食べて元気もりもりに。水辺で隊長と「だるまさんがころんだ」をしたり、雪で遊んだり、葉や木の実のお舟を浮かべたり、自由時間も楽しそうでした。

さて、午後からは、みんなが伐ってくれた木を使い「木の色えんぴつ」づくりをしました。

細い、太い、曲がっているもの、色んな小枝の中から気に入ったものを選び、色芯を入れて、世界に一つだけの小枝の色えんぴつを作るのです。
ドリルで穴を空けてもらい、芯入れをしてもらってから、小刀で削っていきます。

竹のおはし作りで小刀も上手になったので、竹より硬いですが、みんな上手に削ることができていました。小刀の使い方もばっちりでした!
世界に一つだけの小枝の色えんぴつ、ずーっと長持ちするので、モリイコ!の思い出にもっていてくれると嬉しいです。

色えんぴつ作りの後は、最後のミッション☆内容は「みんなで森たんけんにいこう!」でした。
いつもは隊長がルートを決めていましたが、今回のルートは自由。「ルートはみんなで決めてくれていいよ。ただし、みんなで仲良くたんけんに行くこと!」がルールだよと隊長から聞くと「よっしゃー!地図みせて!」とやる気いっぱい。最終的には、「シェルター行って、ケヤキの林行って、水辺の林コースに行く」というルートで決定。制限時間までに帰ってくる約束で出発しました。

行ってみたかったシェルターの上は、誰も上がっていなかったようで、雪が綺麗に積もっていました。

その次は予定通り、ケヤキの林へ。実はここには、みんなが大好きなスーパーボールが。「私、知っててん。だから来たかってん!」と言っている通な子がいたり、「ここはジャノヒゲの宝庫やねん!」と隊長が言ってたら、子どもたちに伝わっているうちに「ジャノヒゲの倉庫」に変わっていたり(たしかに倉庫ほどあります…笑)。いっぱい驚いて、いっぱい笑った森たんけんでした。みんなで仲良く森たんけんに行くことができて、最後のミッションも無事クリアできましたね!

他の場所にはない、大きなスーパーボールがたくさんあったね!

森たんけんから帰ってきた後は、レクチャールームで1年間のふりかえりをしました。
1回目からの活動をじーっと静かに聞いててくれましたね。

最後は、隊長から1人1人にフォトフレームをプレゼント。
1年間の活動の中で選びきれないほど素敵な写真がたくさんありましたが、それぞれのとっておきの笑顔や頑張っている姿、お友達との思い出の写真で作りました。気に入っていただければ嬉しいです!

「モリイコ!楽しかった!」と、最後にみんなが言ってくれていましたが、隊長たちも本当に楽しい1年間をすごさせていただきました。
そして、保護者の皆様にはモリイコ!活動の趣旨をご理解いただき、1年間の活動を温かく見守ってくださり、本当にありがとうございました。
当日の送迎、着替えやお弁当などのサポートのお陰で、私たちも安心してお子さまたちの対応をさせていただくことができました。
これからもご家族皆さまで自然の中ですごす時間を大切にしていただけたら幸いです。
モリイコ!の活動を通して、あべまき隊の子どもたちの心に未来へつながる希望の芽がたくさん芽生えていますように。。
お子さまの成長をこれからもずっと応援しています。

あべまき隊のみんなへ
みんなと出会うことができ、本当に良かったです。また、会えると嬉しいので「隊長~、森にきたよ!」って、いつでも遊び来てくださいね。
隊長みんなで待っています。
それでは、また会う日まで!  1年間、どうもありがとうございました。   隊長一同

 

 

 

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