里山保全活動団体「遊林会」


モリイコ!第10回目 ならがしわ隊

2024.02.11

今日は、モリイコ!ならがしわ隊10回目、最終回の活動でした。
最終回もいつも通りに森たんけんに行き、今日は1年の総まとめということで、モリイコ!の大きなテーマである「森を楽しむ」→「森を活用する」→「森を育てる」の最終段階「森を育てる」ために、暗くなっている木を伐ることで、林床に光をあてる保全活動を行いました。
お昼からは、伐った木の枝を使い、世界に1つだけのオリジナル色えんぴつづくり、そして大豆とお餅できなこ餅づくりをして美味しくいただきました。
最後は、ご家族の方にも来ていただき、写真を見ながら1年間のふりかえりを行いました。

▼今日の森たんけんはルートは子どもたちそれぞれ行きたい場所を出し合いました。相談の結果、野神さんと水辺にいくことが決定。行く場所の順番やルートも決めました。

▼「あっちに屋外トイレが見えるから、こっちでOK!」地図を確認しながら進みました。

▼野神さんに到着し、みんなでお参りをしてから行ったのは、ドングリ投げ。「野神さんで竹にドングリをぶつけるのがしたかってん。」と意見を出してくれた子も、そうでなかった子も、みんな楽しみながら神さまドングリ、小さなドングリ、ドングリ帽子を投げて楽しみました。

▼「わぁ、きれい。」色とりどりの実を見つけ、大事そうにポケットに。「お母さんに見せてあげたいねん。」優しい気持ちをたくさん見せてもらいました。

▼もう一つの目的地、水辺の林に到着。「カニ探したい!」と言って向かったのですが、冬にいるかなぁ?と思っていましたがカニも見つかりました!そしてカニだけでなく『クリスタルイモムシ』(ガガンボの幼虫)も発見!やったね!

▼最後のミッション探し。「この辺にあると思ってたねん!」とさすが10回もやっていたらわかるんだ!と感心です。

▼ミッションを始める前に『元気玉』をいただきました。これは地元の方がご厚意で子どもたちに食べてもらってといただいた大豆です。
「余計におなかすいた気がする~」なんて声もありましたが、元気になったはず!

▼「木をきって森をまもろう」今日のミッションです。
「なぜ、木をきることが森を守ることになるのか」を紙芝居で説明しました。

この森は50年ほど前までは人が生活するために、森に入り木をきったり、落ち葉をかいたりしていた場所で明るかったそうです。
しかし、生活で木や落ち葉を使わなくなり、森にも人が入らなくなってだんだんと暗い森へと変わっていきました。
そこで25年前にこの森を、明るくいきものや植物がたくさん住めて、人も集まることができる場所にしようと隊長たちの所属している「遊林会」という団体ができ、保全活動を毎月行い始めました。合い言葉は「木をきって森を守る」。森を暗くしていた常緑樹(一年中葉っぱをつけている木)をきり、地面に光があたるようにしました。竹もたくさん生えていたのでそれもきりました。活動を続けていく中で、もっと多くの人が利用できるように2002年にこの河辺いきものの森としてネイチャーセンターや作業小屋、遊歩道が完成したんです。
河辺いきものの森ができた後も、毎月ボランティアの方と保全活動を行うことで、みんなも知っているように多くのいきものがすんでいて、明るかったり暗かったりいろんな環境の森が維持できています。

「じゃあ、保全活動をしなかったら(木をきらなかったら)森はどうなるのかな?」と質問すると、
「木が生えすぎて森にいけなくなっちゃう」、「人が入れなくなる」という声が。

「みんな一緒に木を伐って森を守ってくれるかな?」と聞くと「帽子はどうするの?」と良い質問が!
「ヘルメットをかぶろう!」とみんなヘルメットを装着しました。

木を伐る場所、草庫の横まで『ちょこっとバス』が出ているらしく、隊長が無線で呼んでくれました。

▼河辺交通の運転士さんがお迎えに来てくださり、リヤカーにのって「しゅっぱーつ!」

今日は森を暗くしている木をきり、その下に生えている草たちに光をあてることにしました。みんなが大好きな青色の実ができる草やフユイチゴの草が近くにあるので、明るくなったらそれらが生き生きと育つかもしれないね。

▼約15年生きている直径6~7㎝の木を、3班にわかれみんなで協力して伐採しました。

▼切れた後は、枝がついている部分、太い幹の部分にわけていきます。

▼一生懸命伐っていると「腕が痛くなるし、肩も凝ってきた~」と言ったら「肩もみしてあげるよ!」と肩もみをして応援してくれました。ありがとう!これも協力だね。

▼元気玉のおかげもあり、リヤカーいっぱいの幹と枝葉が集まりました。枝は午後の工作に、幹の部分は薪やモリイコ!や森を利用する人達の工作の材料に使わせてもらいます。一生懸命生長した木々たち、無駄にはせず様々なところで使わせていただきますね。

▼お昼ご飯は、男の子チームは外で食べました。笑い声いっぱいのお弁当タイムになりました。

▼お昼からは、細い枝を使い、枝の色鉛筆づくりを行いました。

▼芯が出てきてからは親指を使い、慎重に削っていきます。

▼自分で好きな長さに切ったら完成!

▼3センチほどの色芯を枝の中に入れてあるので、きちんと書けます。もちろん書いたら芯が短くなるのでまた削って使ってくださいね。

芯の色も、枝の長さも形もみんな違います。ナイフは第6回目のお箸作り以来。竹よりかたい木でしたが、みんな一生懸命削りました。

▼モリイコ!終了まであと1時間。隊長に手渡されたのは煎った大豆とお餅。
作り方は3step!
1.お豆を細かくする 2.細かくしたものとお砂糖を混ぜる 3.お餅を茹でる

▼ミルを使い一人5秒ずつボタンを押して大豆を細かくしました。全員が終わるとお豆がきな粉になっていました!

▼砂糖の入った袋に細かくしたきな粉を投入。この後みんなでふりふりシェイク!

▼お湯でお餅を茹でました。あっついお湯の中にお餅を入れるのは子どもたちも隊長もドキドキ。「お湯に入れるのこわい人は隊長が入れるよ。」と聞くと全員「自分で入れる」とのこと。やけどすることなく、全員入れられました◎

▼お餅が柔らかくなったら、お椀にあげて、きな粉をまぶして、手と手を合わせて「いただきま~す!」

▼よ~く伸びるお餅!!! みんな、美味しそうにお餅をほおばる顔を見せてくれました。
  

▼最後は、家族の方も一緒にレクチャールームで1年間のふりかえりをしました。たくさんのことをしましたね。どの活動も写真を見ているといろいろと思い出すようで、「これでこんなん見つけたよね」「たねこちゃん!」など教えてくれたね。ぜひこの歳時記もたまに読み返してモリイコ!を思いだしてくれると隊長たちは嬉しいです。

1年間の活動の中で選びきれないほど素敵な写真がたくさんあり、それぞれのとっておきの笑顔や頑張っている姿、お友達との思い出の写真でフォトフレームを作りました。気に入ってくれると嬉しいです!

保護者の皆様にはモリイコ!活動の趣旨をご理解いただき、1年間の活動を温かく見守ってくださり、本当にありがとうございました。
当日の送迎、着替えやお弁当などのサポートのお陰で、私たちも安心してお子さまたちの対応をさせていただくことができました。
これからもご家族皆さまで自然の中ですごす時間を大切にしていただけたら幸いです。

「モリイコ!で楽しかったこと何?」と聞くと、「全部!」。
その中でも何が楽しかったか聞くと、「鬼ごっこ!」毎回鬼ごっこで楽しんでいたならがしわ隊。今日も何回鬼ごっこしたかなぁ。
他にも「おやつ(今日のお餅に夏に食べたシャーベット)」「鉛筆づくり」「おはしづくり」「足湯」「水辺のいきものつかみ」と教えてくれました。

ならがしわのみんなは、ちょっと時間があれば鬼ごっこでめちゃくちゃ走り回って、たんけんでもいっぱい走って笑って常にキャッキャしていた気がします。いきものや木の実を発見するのが得意な子も多く、何か見つけたらみんなでのぞき込んだり、そのそばでまた違う何かを発見したり。森たんけん、ミッション、お昼休み、さまざまな活動を通して、みんなが少しずつ仲間になり、協力し成長していく姿を見せていただきました。隊長たちもとっても楽しませていただきました!ありがとう。

「隊長~、森にきたよ!」って、「フユイチゴなってる?食べてくるわ~!」って、ぜひ森に遊び来てくださいね、隊長みんなで待っています。
それでは、また会う日まで! 1年間、どうもありがとうございました。   隊長一同

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