里山保全活動団体「遊林会」


モリイコ!第10回目こなら隊

2024.02.23

今日は、モリイコ!こなら隊10回目、最終回の活動でした。
最終回もいつも通りに森たんけんに行き、今日は1年の総まとめということで、モリイコ!の大きなテーマである「森を楽しむ」→「森を活用する」→「森を育てる」の最終段階「森を育てる」ために、暗くなっている木を伐ることで、林床に光をあてる保全活動を行いました。
お昼からは、伐った木の枝を使い、世界に1つだけのオリジナル色えんぴつづくり、そして大豆とお餅できなこ餅づくりをして美味しくいただきました。
最後は、ご家族の方にも来ていただき、写真を見ながら1年間のふりかえりを行いました。

▼今日の森たんけんは、子どもたちで行きたい場所を出し合って歩くルートを決めました。
相談の結果、くさはら広場→ポポハウス→水辺→どんぐり広場にいくことが決定。

▼ポポハウスの近くで、アオキの実を飛ばして遊びました!「ひとつちょーだい」と言って実をもらっていました。

▼きのこを発見!「飾らなきゃ!」と言ってきのこに葉っぱを飾りつけ。

▼水辺で石をどかしてみると、いました!クリスタルイモムシ!(ガガンボの幼虫)
初めは、一歩引いていましたが、「かおはどっち?」「プヨプヨや!」と興味を持って楽しんでくれました。

▼木の幹に何やら黒い固まりが!近くで見るとヨコヅナサシガメが集まって越冬中でした。「うわっ何これ!」と子どもたち。

▼森たんけんから帰ったら、ちょこっとおやつ。『元気玉(大豆)』をいただきました。「かたい!」「うまい!」「噛めば噛むほど美味しい!」「おかわり!」など言いながらいただきました。
この大豆は地元の方のご厚意で子どもたちに食べてもらってといただいたものです。

▼最後のミッションは、「木をきって森をまもろう」です。それを聞いて、「木をきったら森が悲しまはんで!」と教えてくれる子も!なんと嬉しい言葉!
では、「なぜ、木をきることが森を守ることになるのか」を紙芝居で説明しました。

この森は50年ほど前までは人が生活するために、森に入り木をきったり、落ち葉をかいたりしていた場所で明るかったそうです。
しかし、生活で木や落ち葉を使わなくなり、森にも人が入らなくなってだんだんと暗い森へと変わっていきました。
そこで25年前にこの森を、明るくいきものや植物がたくさん住めて、人も集まることができる場所にしようと隊長たちの所属している「遊林会」という団体ができ、保全活動を毎月行い始めました。合い言葉は「木をきって森を守る」。森を暗くしていた常緑樹(一年中葉っぱをつけている木)をきり、地面に光があたるようにしました。竹もたくさん生えていたのでそれもきりました。活動を続けていく中で、もっと多くの人が利用できるように2002年にこの河辺いきものの森としてネイチャーセンターや作業小屋、遊歩道が完成したんです。
河辺いきものの森ができた後も、毎月ボランティアの方と保全活動を行うことで、みんなも知っているように多くのいきものがすんでいて、明るかったり暗かったりいろんな環境の森が維持できています。

紙芝居の途中で、「じゃあ、保全活動をしなかったら(木をきらなかったら)森はどうなるのかな?」と質問すると、「木がボーボー」「森がしょんぼり」「いきものがいなくなる」「森が泣いている」という声が。

紙芝居は5分程度の内容なのですが、この森で10回活動している中で、いきものがたくさん住んでいること、暗い場所や明るい場所いろいろな環境がこの森には存在していることを身をもって知っているということもあり、このような答えを返してくれたのかなと思います。

▼ヘルメットを装着し、「木をきって森を守ろう!エイエイオー!!!」

▼今日は、森のスーパーボールのジャノヒゲやフユイチゴの葉に光を当てるために、光を遮っている木を伐りました。ノコギリを使ってアラカシという木を伐りました。

▼切った木の運び出し。切った場所は「明るくなったね」と上を見て確認しました。

▼切れた後は、枝がついている部分、太い幹の部分にわけていきます。

▼さて、帰る前に毎回の森たんけんで気になっていた、倉庫の中を一度見てみることに。
いつもは鍵がかかっていましたが、今日は隊長が鍵を持っていたので「ガチャリ」と開けてみました・・・・

▼「いつもいつも、わしの家を、いつもドンドン叩くやつは、お前たちか~!」
と、恐ろしい声をした青木隊長が!?

▼リヤカーいっぱいの幹と枝葉を運んで戻りました。
枝は午後の工作に、幹の部分はモリイコ!や森を利用する人達の工作材料や、薪にしたりします。一生懸命生長した木々たちです。無駄にはせず様々なところで使わせていただきますね。

▼お昼からは、細い枝を使い、枝の色鉛筆づくりを行いました。

▼自分で好きな長さに切ったら完成!
3センチほどの色芯を枝の中に入れてあるので、きちんと書けます。もちろん書いたら芯が短くなるのでまた削って使ってくださいね。

▼モリイコ!終了まであと1時間。隊長が持ってきた箱の中には煎った大豆とお餅。
最後は、がんばったみんなとお楽しみタイムです。元気玉の大豆を使ってきなこもちづくり。大豆をミキサーで細かくして、お砂糖と混ぜます。これできなこが完成。

▼お湯でお餅を茹でました。あっついお湯の中にお餅を慎重に入れる子どもたち。ドキドキ感が伝わって来ました。

▼お餅が柔らかくなったら、お椀にあげて、きな粉をまぶしていただきます!「きなこおいしい~」「めっちゃおいしい!!」

きな粉餅をたべながら、1年間のモリイコ!の感想を聞きました。
教えてくれる人~?と聞くと「はーい!」と勢いよく手があがりました。

「モリイコ!で楽しかったこと何?」と聞くと、「今日が一番!」「ぜんぶ楽しかった!」「ザリガニのメスの赤ちゃん!」「倉庫の謎の声!」などなどたくさん教えてくれました。また「モリイコ!でできるようになったことは?」と聞くと、「マッチ!」「ノコギリ!」「虫さわれるようになった!」「ご飯作り!」嬉しい言葉がたくさん聞けました!

▼最後は、家族の方も一緒にレクチャールームで1年間のふりかえりをしました。たくさんのことをしましたね。何が一番心に残っているかな?
最後に、隊長から1人1人にフォトフレームをプレゼント。1年間の活動の中で選びきれないほど素敵な写真がたくさんありましたが、それぞれのとっておきの笑顔や頑張っている姿、お友達との思い出の写真で作りました。気に入っていただければ嬉しいです!

 

保護者の皆様にはモリイコ!活動の趣旨をご理解いただき、1年間の活動を温かく見守ってくださり、本当にありがとうございました。
当日の送迎、着替えやお弁当などのサポートのお陰で、私たちも安心してお子さまたちの対応をさせていただくことができました。
これからもご家族皆さまで自然の中ですごす時間を大切にしていただけたら幸いです。
お子さまの成長をこれからもずっと応援しています。

こなら隊のみんなは、元気いっぱい!すごいパワーでした。鬼ごっこをしたり、水辺でいきものを捕まえたりするのも大好きでしたね。こなら隊のみんなと一緒にいると、すごくパワーをもらいました!

またいつでも森に遊び来てくださいね。隊長みんなで待っています。
それでは、また会う日まで! 1年間、どうもありがとうございました。
隊長一同

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