里山保全活動団体「遊林会」


モリイコ!第10回目くぬぎ隊

2024.02.17

今日は、モリイコ!くぬぎ隊10回目、最終回の活動でした。
最終回もいつも通りに森たんけんに行き、今日は1年の総まとめということで、モリイコ!の大きなテーマである「森を楽しむ」→「森を活用する」→「森を育てる」の最終段階「森を育てる」ために、暗くなっている木を伐ることで、林床に光をあてる保全活動を行いました。
お昼からは、伐った木の枝を使い、世界に1つだけのオリジナル色えんぴつづくり、そして大豆とお餅できなこ餅づくりをして美味しくいただきました。
最後は、ご家族の方にも来ていただき、写真を見ながら1年間のふりかえりを行いました。

▼今日の森たんけんでは、子どもたちで行きたい場所を出し合って歩くルートを決めました。

▼落ち葉を上に投げてキャッチ!くさはら広場では色んな遊びをしたね。

▼ドングリで野球!他にも、マツボックリでサッカーをしたり、ヨモギの新芽を探したりしました。。

▼竹に向かってドングリを投げます。当たるとコーンと綺麗な音がしたね。

▼モミジの林で実を探していると、カナヘビを発見!どうやら、この切り株が住処になっているようです。

森たんけんから帰って来たら、最後のミッション「木をきって森をまもろう」を発見!どういうことなのか、隊長が紙芝居で説明しました。
この森は50年ほど前までは人が生活するために、森に入り木をきったり、落ち葉をかいたりしていた場所で明るかったそうです。
しかし、生活で木や落ち葉を使わなくなり、森にも人が入らなくなってだんだんと暗い森へと変わっていきました。
そこで25年前にこの森を、明るくいきものや植物がたくさん住めて、人も集まることができる場所にしようと隊長たちの所属している「遊林会」という団体ができ、保全活動を毎月行い始めました。合い言葉は「木をきって森を守る」。森を暗くしていた常緑樹(一年中葉っぱをつけている木)をきり、地面に光があたるようにしました。竹もたくさん生えていたのでそれもきりました。活動を続けていく中で、もっと多くの人が利用できるように2002年にこの河辺いきものの森としてネイチャーセンターや作業小屋、遊歩道が完成したんです。
河辺いきものの森ができた後も、毎月ボランティアの方と保全活動を行うことで、みんなも知っているように多くのいきものがすんでいて、明るかったり暗かったりいろんな環境の森が維持できています。
▼「じゃあ、保全活動をしなかったら(木を伐らなかったら)どうなってしまうのかな?」と質問すると、
「暗い森になる!」「生き物が減って、人が入れない森になる」と答えてくれました。

▼説明を聞いたら、ヘルメットをかぶりました。円陣を組んで「森を守るぞ!」と気持ちを高めてから森へ出発!

今日は、森のスーパーボールが実るジャノヒゲやフユイチゴの葉に光を当てるために、光を遮っている木を伐りました。
▼ノコギリを使って一人一本ずつアラカシの枝を伐りました。アラカシの木は堅く、細めの枝でも伐るのは大変でした。

▼伐った木は切り分けてリヤカーに乗せました。みんなが伐ってくれた木は薪や工作の材料として大事に使います。

▼午後からはみんなが伐った木を使って色えんぴつ作り!12色の色芯から2色を選びました。枝も、色んな太さや形がある中から選びました。

▼枝にドリルで穴を開け、3cmほどの芯を入れていきます。

▼芯が入ったら、小刀で削っていきます。以前削った竹よりも堅かったですが、頑張りました。

▼自分だけの色えんぴつ、完成!木を切るだけじゃなく、活用することも森を守る事になります。これで、ミッション「木をきって森をまもろう」はクリアです!

▼色えんぴつ作りが終わったら、後片付け。みんな疲れていたはずなのに、しっかりピカピカにしてくれました。

▼今日のミッションも大成功!最後は、がんばったみんなとお楽しみタイムです。地元の方に頂いた大豆を使ってきなこもちづくり。大豆を細かく砕いて、お砂糖と混ぜます。これできなこが完成。

▼お餅を茹でて、きなこをかけたら完成!最初はお餅が苦手だと言っていた子も、食べてみると「無限に食べられる!」と喜んでいました。

「モリイコ!で楽しかったこと、何?」と聞くと、
「バック染めるの」「ヨモギつみ」「足湯気持ち良かった」「水族館づくり」「せっけん作り」「たき火」「ごはんおいしかった」「グミ流し」「いきものつかまえたこと」「木をきったこと」と口々に教えてくれました。

▼最後は、家族の方も一緒にレクチャールームで1年間のふりかえりをして、1人ずつフォトフレームをプレゼントしました。これまでのモリイコ!で撮ったたくさんの写真の中から、みんなの頑張っている写真やステキな写真を選んでフォトフレームを作りました。このフォトフレームを見て、またモリイコ!で体験したことを思い出してくれたら嬉しいです。

保護者の皆様にはモリイコ!活動の趣旨をご理解いただき、1年間の活動を温かく見守ってくださり、本当にありがとうございました。
当日の送迎、着替えやお弁当などのサポートのお陰で、私たちも安心してお子さまたちの対応をさせていただくことができました。
これからもご家族皆さまで自然の中ですごす時間を大切にしていただけたら幸いです。

くぬぎ隊のみんなは、誰かが困っていたら手伝ってあげたり、他の子に何かを譲ってあげることが多く、助け合いながら一丸となってミッションに協力する姿がとても素敵だと思います。そんなくぬぎ隊の優しさに、隊長たちもほっこりさせてもらいました。モリイコ!が終わってもそんな優しさを忘れずにいて欲しいと思います。またぜひいつでも森に遊びに来て下さい。隊長たちも待っています。
それでは、また会う日まで!1年間、どうもありがとうございました。

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