里山保全活動団体「遊林会」


モリイコ!第10回目あらかし隊

2024.02.18

今日は、モリイコ!あらかし隊10回目、最終回の活動でした。
最終回もいつも通りに森たんけんに行き、今日は1年の総まとめということで、モリイコ!の大きなテーマである「森を楽しむ」→「森を活用する」→「森を育てる」の最終段階「森を育てる」ために、暗くなっている木を伐ることで、林床に光をあてる保全活動を行いました。
お昼からは、伐った木の枝を使い、世界に1つだけのオリジナル色えんぴつづくり、そして大豆とお餅できなこ餅づくりをして美味しくいただきました。
最後は、ご家族の方にも来ていただき、写真を見ながら1年間のふりかえりを行いました。

▼今日の森たんけんは、子どもたちで行きたい場所を出し合って歩くルートを決めました。
相談の結果、くさはら広場→野神さん→水辺→林冠トレイルにいくことが決定。

▼シェルターでは、「はっぱ祭!」下で落ち葉をキャッチする子、上に運んで落とす子。それぞれが楽しんで大盛り上がり!

▼野神さんに到着。はっぱのお供えをしてくれました。

▼1年間お世話になった森に挨拶をしました。

▼フユイチゴを見つけてパクリ!見つける場所ごとで味が違うようでした。

▼水辺では、いろいろないきものを見つけました!

▼サワガニ、カゲロウなど。ホタルの幼虫も見つかりました!

▼捕まえたいきものを作業小屋に連れて帰って観察しました。

▼森たんけんから帰ったら、ちょこっとおやつ。『元気玉』をいただきました。「めっちゃおいしい!」「歯が折れる!」といいながら食べました。
これは地元の方がご厚意で子どもたちに食べてもらってといただいた大豆です。

▼さぁ、最後のミッション探し!
「絶対見つける」と意気込みますが、なかなか見つかりません・・・。「姿勢を低くしてごらん」と隊長がヒントを出して・・・、ありました!ベンチの裏側!

▼最後のミッションは、「木をきって森をまもろう」です。
「なぜ、木をきることが森を守ることになるのか」を紙芝居で説明しました。

この森は50年ほど前までは人が生活するために、森に入り木をきったり、落ち葉をかいたりしていた場所で明るかったそうです。
しかし、生活で木や落ち葉を使わなくなり、森にも人が入らなくなってだんだんと暗い森へと変わっていきました。
そこで25年前にこの森を、明るくいきものや植物がたくさん住めて、人も集まることができる場所にしようと隊長たちの所属している「遊林会」という団体ができ、保全活動を毎月行い始めました。合い言葉は「木をきって森を守る」。森を暗くしていた常緑樹(一年中葉っぱをつけている木)をきり、地面に光があたるようにしました。竹もたくさん生えていたのでそれもきりました。活動を続けていく中で、もっと多くの人が利用できるように2002年にこの河辺いきものの森としてネイチャーセンターや作業小屋、遊歩道が完成したんです。
河辺いきものの森ができた後も、毎月ボランティアの方と保全活動を行うことで、みんなも知っているように多くのいきものがすんでいて、明るかったり暗かったりいろんな環境の森が維持できています。

紙芝居の途中で、「じゃあ、保全活動をしなかったら(木をきらなかったら)森はどうなるのかな?」と質問すると、「人が入れないもりになってしまう」、「森の虫たちがいなくなる」「暗くなる」という声が。

紙芝居は5分程度の内容なのですが、この森で10回活動している中で、いきものがたくさん住んでいること、暗い場所や明るい場所いろいろな環境がこの森には存在していることを身をもって知っているということもあり、このような答えを返してくれたのかなと思います。

▼ヘルメットを装着し、「木をきって森を守ろう!エイエイオー!!!」

▼今日は、森のスーパーボールが実るジャノヒゲやフユイチゴの葉に光を当てるために、光を遮っている木を伐りました。ノコギリを使ってアラカシやネズミモチという木を伐りました。

▼切った木の運び出し。切った場所は「明るくなったね」と上を見上げたり、「この木は何歳なんやろ?」「14歳、12歳」と年輪を数えたりもしました。

▼切れた後は、枝がついている部分、太い幹の部分にわけていきます。

▼リヤカーいっぱいの幹と枝葉が集まりました。枝は午後の工作に、幹の部分は薪やモリイコ!や森を利用する人達の工作の材料に使わせてもらいます。一生懸命生長した木々たち、無駄にはせず様々なところで使わせていただきますね。

▼お昼からは、伐った木の細い枝を使い、色鉛筆づくりを行いました。

▼芯が出てきてからは、親指を使って慎重に削っていきます。

▼モリイコ!終了まであと1時間。隊長が持ってきた箱の中には煎った大豆とお餅。
最後は、がんばったみんなとお楽しみタイムです。元気玉の大豆を使ってきなこもちづくり。大豆を細かく砕いて、お砂糖と混ぜます。これできなこが完成。

▼お湯でお餅を茹でました。あっついお湯の中にお餅を慎重に入れる子どもたち。無事やけどすることなく入れることができました。

▼お餅が茹であがるまでの間に、1年間のモリイコ!の感想を聞きました。
教えてくれる人~?と聞くと「はーい!」と勢いよく手があがりました。

「モリイコ!で楽しかったこと何?」と聞くと、「足湯!特製ドリンク!」「磨いたやつ(つるりん)」「粘土(せっけん作り)」「ウインナー」「全部!」などなどたくさん教えてくれました。また「森のこと前より好きになった人~?」と聞くと、全員がすぐに手をあげてくれました!!

他にも、「最初の頃は、モリイコ!疲れるし嫌だなと思ってたけど、今はそれが無くなった」「森ってどこでもあると思ってたけど、モリイコ!に来て、みんなと一緒に来るから良いんだなって思った」なんて嬉しい言葉も聞けました。

▼お餅が柔らかくなったら、お椀にあげて、きな粉をまぶしていただきます!「おいしい~」「めっちゃのびるでー!!」

▼最後は、家族の方も一緒にレクチャールームで1年間のふりかえりをしました。たくさんのことをしましたね。何が一番心に残っているかな?

▼隊長から1人1人にフォトフレームをプレゼント。1年間の活動の中で選びきれないほど素敵な写真がたくさんありましたが、それぞれのとっておきの笑顔や頑張っている姿、お友達との思い出の写真で作りました。気に入っていただければ嬉しいです!

保護者の皆様にはモリイコ!活動の趣旨をご理解いただき、1年間の活動を温かく見守ってくださり、本当にありがとうございました。
当日の送迎、着替えやお弁当などのサポートのお陰で、私たちも安心してお子さまたちの対応をさせていただくことができました。
これからもご家族皆さまで自然の中ですごす時間を大切にしていただけたら幸いです。
お子さまの成長をこれからもずっと応援しています。

あらかし隊のみんなは、個性豊かで、森たんけんをしていると色々な発見や気付きがある素敵な隊でした。回を追う度にいきものにも慣れていってくれたように思います。そんなあらかし隊のみんなと過ごすのが隊長たちはとっても楽しかったです!

またいつでも森に遊び来てくださいね。隊長みんなで待っています。
それでは、また会う日まで! 1年間、どうもありがとうございました。
隊長一同

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