'08年11号 No.126

☆作業日あれこれ

  三連休の始まりの日、天気予報では前日の夕刻頃から降り始めて朝にはあかるとなっていたのですが、遅れて夜半より降り始めました。この連休の後半には当地では各地域の運動会も多く関係者は天候にやきもきしているのではと思いながらも、クマが心おきなく眠れるのは雨でも構わないという人が集まれば作業をする遊林会の活動だからこそです。連休初日の作業日は雨と諦めていたのですが、夜が明ければ雨は上がっていました。  


秋の森の人気者

 
 本日の観察会はフクチャン担当です。まず最初に「秋と言えば○○」との問いかけです。クマなどは玄人好みでハギかと思ったのですが、当てられた方は、キクとお答えになりました。そう言えばそうだとも考えていると、「キクにまつわる話を前日スタッフとしている時に”菊と刀”という本があると話が出たんですが、一同、中身がわからなかったんです。知っている方、解説してください。」、危ない雲行きです。横に高校で社会の関連科目を教えていた御仁がいるというのにこちらに飛んできます。いきなり40年前の世界にタイム・トリップ、何とか答えたものの後で考えると標題の菊と刀がそれぞれ表すものを説明した方が良かったと反省です。
 この季節、森にはヨメナ(嫁菜)、シロ(白)ヨメナ、ノコンギク(野紺菊)が咲いています。クマは薄いブルーのノコンギクが好きなのですが、素人には見分けの付きにくいそっくりのヨメナもあり、その同定の仕方の解説が始まりました。多分、今までクマは全てノコンギクで通してきた気がします。さてその見分け方、ノコンギクには葉に細かい毛があることと種子に冠毛があり、ヨメナにはないとのことだそうです。花が咲いている状態でも花びらを取れば違いが観察できます。
 森の草庫の近くには観察路を挟んでどちらも咲いていて良い観察の場です。山地性のシロヨメナやリュウノウギク(竜脳菊:花はもう少し後)もあります。アキノギンリョウソウとツルニンジンを観察してこの日の観察会はお開きでした。  

 作業が始まれば青年部長はいつもの竹林整備、来月からは工作用の竹材を伐り出しますが、この月はテングス病対策で込みすぎたり症状の激しいタケを引導場の近くで間引きです。運搬はもちろん軽トラ野郎&参加者の人力、ファイヤー・サークルの前ではマルが待ちかまえて処分をしていました。
 蛇掴み名人は草原広場の周辺でクズ虐め(相手が強すぎて退治は出来ないので・・・・)、先月切った蔓からもう新しいのが出ていると言いながらの作業でしたが、作業中に新しいアキノギンリョウソウの発生地を2カ所発見。この森では、オニノヤガラ、ナンバンギセル、イチヤクソウ、クチナシグサ、と寄生や半寄生の植物ばかり元気なような気がしてならないんですが…
 機械刈班は今回は久しぶりに草刈名人も参加だったんですが、ヘムスロイド村御一行様は亀仙人お一人、それでもいつものベテラン勢も加わり野鳥観察壁の近くでササ刈りでした。春にはタチツボスミレの大群落が見られた所でしたが、今年はぱっとしなかったように感じてますので、ササ刈りで少し日照条件が改善されて以前のように咲くといいのですが。
 作業小屋の前では子ども達も参加して蒸留した木酢液や竹酢液を500ccのペットボトルに詰め、ラベルを張って商品作りです。三平モドキは「薄めもしてませんし、きちんと蒸留しているお買い得な品なんですが・・・・。」と周りにぶつぶつ言っています。
 炭焼名人や大先生、チョット二日酔気味の焼鳥名人は椎茸のほだ木の整理です。作業を終えて、ほだ木が混み合って発生した椎茸がほだ木に挟まれて形がいびつになるのが気になっていた大先生は、我がことのお喜びでした。
 昼食班は、この日は松本班長が不在、愛子様はカレーや天ぷらの段取りにてんてこ舞いで、近寄るとこれしてあれしてと注文が降ってきますのでクマは遠ざかっていましたが、遅れて参加した御仁などは捕まってしまい、慣れない調理作業をしておりました。親方は調理の合間に久しぶりに石窯に火入れ、午後のおやつの焼き芋の準備でありました。  


軽トラ・竹仕様

 
 お昼には青年部長があちこちのテーブルを見回って「今日はノン・アルコールがどこにも出てないけど・・・・」しきりに首をかしげておられましたが、この時点(?)では消費自体はたいしたことはなく、恒例のミーティングの後、それぞれ午後の作業に散って行きました。
 
午後の作業を終えた後です、トラ達が咆哮を始めたのは。類は類を呼ぶというのでしょうか、お昼の向かい酒で二日酔いを脱した焼鳥名人を囲み、青年部長、亀仙人、オーチ、そしてこの日は諸般の事情で飲めなかったクマが天下国家を語っておりました。




 11月26日(水) 第4水曜日 森の居酒屋は11月5日 午後7時頃〜
11月8日(第2土曜日) 午前9時(遅刻可)より 作業開始
主 催 者 : 遊 林 会

連絡先:東近江市 花と緑の推進課 Tel 0748-20-5211 Fax 0748-20-5210 当日連絡先:携帯(丸橋)090-3352-3163
Eメールでも、ご意見をお待ちしています。E-mail:ikimono@e-omi.ne.jp


   第4水曜の定例活動日は20人が参加。内容は、テングス病にかかった竹の伐採が中心です。竹林整備は毎月のように実施していますが、これだけ作業していてもテングス病が発生しているので、もっともっと透かしてやらないといけないのかもしれません。この日の作業は基本的にテングス病の竹を見つけて伐採するというものですが、第4水曜日はベテラン揃いですからこんな注文を。「伐った竹のうち、材として使えそうなものは上部を節止めして長いまま残し、ダメな竹は処分しやすいように1m前後に切断する」 現場ではなかなか手間のかかる内容ですが、そこはさすが。長い竹を軽トラで効率よく運ぶために切った竹で即席の「馬」を作って軽トラに据え付け、枝葉はすべて現場で刈り払ってバッグに詰め込み、現場で不要な竹を見分けて1m前後に切断し軽トラの空いたところに積む。このやり方で、通常なら軽トラで3往復分は必要な作業量を1往復分で可能に。かなり効率的でした。テングス病の蔓延を防ぐためには伐ったら燃やすのが一番らしいので、順次処分していきました。
  一方の昼食班は第4水曜日恒例(?)の豪華昼食づくりで、前日から煮込んだ愛子さん特製の豚角煮をはじめ、サツマイモご飯やデザートの柿まで合わせると何と10品以上!の超豪華メニュー。特に松本さんの手作り豆腐から作ったおからは絶品で、ここでないと食べられないという味でした。

   午後からは、雨天時に来訪した子どもたちのためにとスタッフで仮設置していた作業小屋前のバロンシート屋根の骨組みを、本日伐った竹できちんと作り直す作業です。午後からは雨にも関わらず実施していただきました。  骨組みの作り方は、ベテラン揃いだけあっていろいろなアイデアが出るのですが、船頭多くして…という様子でしばらくはあーでもないこーでもないとさんざん議論しました。しかし一旦方針が決まると早いこと早いこと。作りながらもどんどん改良されていき、びっくりするほど立派な骨組みができあがりました。雨も降っていたので早速シートを張ると、その状況に合わせて再び改良。最後には2時間余りで作ったとは思えないほど上出来のものができました。  

☆河辺いきものの森スタッフルーム情報

   今年のドングリは落ちる時期がやや遅かったようですが、比較的たくさん実がなり、多くの子どもたちにドングリを利用したプログラムを提供しています。特に今年はコナラが豊作だったように思いますが、これがナラ枯れで「枯れる前に子孫を残そう」という意味でないことを願っています。

  10月に受け入れた保育園・幼稚園・小学校・中学校・高校は、28園校;約1,700人でした。その多くは、プログラムの中でドングリ拾いをし(アカネズミのために1人20コまでに制限しています)、自ら拾ったドングリを使ってドングリ工作をするのですが、爪楊枝を刺すためのドングリへの穴開けはスタッフの役目。丸いドングリにキリで穴を開けるわけですが、毎年指を突いてしまうので、スタッフは「今年こそは指突き事故0!」と意気込むわけですが、既に2名が複数回にわたって負傷。指を突いても、穴を開けてもらおうと待っている子どもたちの行列があるので、スタッフは指から血を流しながらも穴開けを続けなければならず、「もう突かないぞ」と誓うのですがまたやってしまう…痛い反省です。   

☆「いい大人」講座案内

   おおむね50才以上の方を対象にした「いい大人」講座。11月は3つの講座があります。いずれも事前に申し込みが必要、有料です。ネイチャーセンターTEL0748-20-5211まで。

●秋の森 マイコレクションづくり
11月22日(土)9:30〜15:30
デジカメで撮影した写真や秋の森で見つけた物をオリジナルのコレクションにしてみませんか

●森の創作リース
11月29日(土)9:00〜12:00
クリスマスを前に自然素材たっぷりの森のオリジナルリースを作ってみませんか

●秋の里山散策
11月29日(土)13:30〜15:30
紅葉の美しい時期にじっくり観察会はいかがですか    

☆森のクリスマスコンサート

   恒例のクリスマスコンサート、今年も清水女史にお願いしていますがなかなかご多忙の様子。残念ながら休日に開催することが難しくなり、現在のところ12月24日(水)19:00の予定で計画を進めています。平日ですがまさにクリスマスイブ!クリスマスらしい演奏会になるよう企画してくださっています。詳細が決まればまたホームページでお知らせします。  

☆11月の作業日のお昼

   今年は良いサツマイモがたくさん取れています。森のシイタケもそろそろ。寒くなってきたので、鍋もの、煮物などが恋しい季節です。1月のお昼は何か暖まるものを…  
 容器やコップは数に限りがあります。食器の持参をお願いします!

発行者:東近江市建部北町 河辺いきものの森ネイチャーセンター内 遊林会 世話役 武藤精蔵 Tel 0748-20-5211
遊林会URLは http://yurinkai.org or ”遊林会”で検索  あなたの思いを掲示板へ


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