'08年2号 No.117

☆作業日あれこれ


雨にも負けぬ活動の炎

 平成20年新しい年の最初の活動日(第2土曜日)は、あいにくの雨です。冬の雨は活動に参加する人の意欲を無くさせるのではないかと心配します。天候の回復は神にも祈る思いです。心配したとおり朝一番は少なめの参加者でした。9時から定刻の自然観察会では「樹皮で木の名前当て」が始まりました。樹皮の写ったデジカメ写真と名前の書いた札を合わせていきます。全く解らないウシマロなどは樹皮を見た感じで「メタボコルク層だ」とか「模様が顔に見える」と感想とインスピレーションを発揮する時間となっていました。さすがにベテランの皆さんは良く知っておられ正解連発です。そうこうしているといつもの人数が集まって来ます。
 さて今回の作業メニューは雨のため大幅に変更して実施する事になりました。晴れですと落ち葉かきとドングリ広場周辺の伐採の作業予定だったのですが雨の為に出来ないので中止。竹林整備と細竹のゲリラ退治は雨でもそのまま外に出て実施します。その代わり屋内の作業として、炭の箱詰めを急遽追加しました。昼食班は、鶏やら餅やら食材が持ち込まれて来ますので朝から臨戦態勢です。


炭を待つ空き箱の山

   竹林の整備作業は、雨カッパを着て晴れの日と同じ様に駐車場側と森の南口の竹林の細い竹を整備します。森にやって来る子ども達のクラフトの材料としてはこの細竹が適しています。密度が濃い所で年数が経過している竹を間引きます。雨の中で竹を切ると大量の雨粒が落ちてきて厳しいものがあります。伐った竹はネイチャーセンター前で枝葉を取って残します。いらない枝葉をファイヤーサークルで燃やすのですが、濡れていても竹は炎を上げて勢い良く燃えます。雨の勢いもソコソコあるのですがそれでも勢い良く燃えあがります。作業は火を絶やさないルールがあるかの様にドンドンと枝葉が投入され作業が進みます。火の魅力が人を引き付けるのでしょうか。オーバーワーク気味でお昼になっても作業は終わる事はありませんでした。
 細竹のゲリラ退治班は、ケヤキの林周辺に生えたひょろひょろの竹を退治して回りました。冬で茶色が目立つ林床に50センチほどの緑色の細い竹があちらこちらにあります。決して直ぐに竹林に戻る程の勢いは感じられませんが油断は禁物。何年か放置すれば確実に立派な竹林になるのです。それが証拠に6年余り毎年退治しているのに今も飽きる事無く生えてきます。恐ろしい生命力です。雨の中、竹を見つけては刈って移動して行きます。森を見て回るとまだまだ目に付きます。次回以降も範囲を広げて作業を続けねばなりません。
 雨メニューの炭の箱詰めですが、レジ袋に詰めた炭を在庫として持ってはいるのですが箱に詰めておけば急な注文にも対応できるのでダンボール箱に詰めました。木や竹を切り窯につめ、炭に焼き冷めるのを待って窯から出して箱に詰める。炭を焼くにも経験が必要です。本当に手間のいる作業で仕事として行うには量販店の安い炭には競合できません。少しでも森の保全活動で出た木材や竹を利用し、手間をかけて資金稼ぎしようとしているのです。また今回は菊炭として売れないか試作品も登場しました。
 昼食は、前々日に急遽持ち込まれたシャモをビデオ小父さんに捌いていただき雑煮に、1月の活動日恒例の持ち寄りの餅を使ったぜんざいやサツマイモとりんごの炊いたもの、黒豆、酢ゴボウ、エビ大根、麻婆豆腐、へしこでした。ぜんざいの小豆を炊くにはやはりベテランの力が必要です。自称ドブネズミ氏のお母様にお出ましをいただいてやわらかく炊いていただきました。


第4水曜日

機械割VS人間割

  今回は偶然にも超常連様のお顔があまり見られませんでしたが、初めて参加していただいた方が4名も来てくれました。その内のひとりは、11月の活動日に食べたアイガモを前日の鳥捌きにだけ参加してくれた大学生で、味見もできていない無念な状態だったので丁度良い機会になりました。昼食が終わると新人の方に濃い皆さんから遊林会活動のレクチャーが行われていました。熱い人達に困惑しないでまた来て下さいね。 さて、午後からは雨が降り続くためアマヨロコビのはずでしたが、竹林整備班が張り切りすぎて午前の作業が積み残しになっていましたので雨の中で後片付けを頑張っておいででした。槍が降らない限り今年も頑張る遊林会です。

 第4水曜日の活動日もまたまた雨でした。今年は雨に悩まされる活動日なのでしょうか。 参加者が少なかったのですが活動は薪割り班、炭出し班、食事班に分かれて行いました。薪割り班はさらに「機械部隊」と「人力部隊」の2チームに分かれました。「機械部隊」は薪割り機ですので少し癖の悪い二股に分かれた木を。「人力部隊」は若者が斧で素性の良い木を一刀両断で割るハンディ戦です。機械と言えども曲がったり歪な木はスッキリとは割れませんし機械のペースに合わせて台に木を据え付けなければなりませんので疲れます。機械に使われているという感じです。当然に斧部隊も怪我に細心の注意を払いながら薪を割るという力仕事です。寒い中ですが汗をかきながら頑張ったおかげで炭焼き名人お手製の薪棚が薪で一杯になりつつあります。このまま薪は乾燥のために一年以上の眠りにつきます。ひとり炭を窯から出していただいた炭焼き名人。今回は小枝も一緒に焼いていただきました。小枝は工作に利用しようとしています。料理班の方はいつもの加減で作っていただいたところ、ブリ大根に水菜の芥子和え、具だくさん豚汁&釜飯に、おいしい漬け物5種の豪華メニューが食べきれずに余るという贅沢な悩みが発生。スタッフ一同翌日の昼食もおこぼれに与かりました。役得ムフ。


遊林会菊炭

   

 2月27日(水) 第4水曜日 森の居酒屋は2月6日 午後7時頃〜
2月9日(第2土曜) 午前9時(遅刻可)より 作業開始
主 催 者 : 遊 林 会

連絡先:東近江市 花と緑の推進課 Tel 0748-20-5211 Fax 0748-20-5210 当日連絡先:携帯(丸橋)090-3352-3163
Eメールでも、ご意見をお待ちしています。E-mail:ikimono@po.bcap.co.jp
 

☆河辺いきものの森・スタッフルーム情報

   今年からスッフの仲間入りをしてくれた女性陣は、勉強熱心にも時間を見つけては森に出て植物を見つけ写真を撮り本や資料を調べています。調べた事はノートに書いていて、かなりの草や木を勉強しています。そこでせっかく学んだのですから成果を発揮してもらい河辺いきものの森のオリジナル図鑑をつくれないかと思案中です。子ども達でも見て楽しめ、実際に森で見られる植物ばかりが載った図鑑です。専門的な知識が無いと植物の名前を調べるのは骨が折れるので、子ども達が自己学習するためにも良いきっかけになるでしょう。良い報告が出来るかも知れません。今しばらくお持ち下さい。さて、今回の河辺林通信は、クマ氏が体調不良で第2土曜の活動に参加にしていなかったため代筆です。普段は主に裏面のみを担当している影の編集者としては表面も合わせてこれだけの字数の記事には正直困ってしまいます。1月号も写真5枚を載せて正月特別号として字数を削減して切り抜けました。困った時の写真特集として今回は節分記念特別写真号です。来月はひな祭り特別号で‥。

☆いい大人講座をきっかけにして

   前月号でもお知らせしているとおり退職シニアの地域デビュー講座を市から委託を受けて実施しています。考えてみれば現在遊林会の活動を支えていただいている主力組は少し前に退職を迎えた方々が多くおられます。もちろん若い方や活動に使命を感じて高い意識で活動を続けていただいている方が多いのですが、やはり退職を見据えた年齢に合わせて人数が増えて来るのが現実です。クマ氏やドブネズミ氏ヘムスロイド村御一行様などは退職する前から活動を起こしたり参加したりして、濡れ落ち葉と呼ばれない様に早くから努力されている方は良いのです。ピリピリと張り詰めた会社人間の空気を退職と同時に急に入れ替えるのは難しいはずです。一方で社会と通じた窓を開けて繋がっていたいという要求がどこかにあるのです。やはり人間は集団の中で自身を知り学び育ち続ける行為を一生かけてなぞり続けるのではないでしょうか。会社の肩書きをから離れて自分探しの旅の途中に身近な場所で利害関係や地縁を抜きにして活動や目標を通じた人間関係を構築できる身の置き場を見つけていただければ ありがたいと思います。  

☆冬場の森の利用

    森への来場者は秋にピークを迎え、冬季にかけて最も少なくなります。しかし、もっとも充実した活動ができて丁寧に応対できるはこの時期なのです。今の時期にやって来る学校の子ども達は違う季節にも森を体験しています。冬だけにやって来る事は稀ですので夏や秋に訪れていて2度以上の回数で森に来ています。季節の違いを感じ、あらためて冬の森の美しさ厳しさを体験するのです。この時期の森では木が燃料として生活に利用されていた事や火の暖かさや大切さを効果的に知ってもらうため火起こし競争をおこなう事があります。1月24日にやって来た八日市西小の3年生はこの冬一番の雪と風の中、屋外で一日かけて学習してくれました。もちろん火起こし競争もあって雪の吹き込む仮設の屋根の下で元気な歓声を響かせてくれました。後で聞くと風邪をひいた子も無くてたくましい子ども達に感心しています。これは大人の来場者であっても同じ事でスタッフはこの時期に来てくれた人達にサービスいっぱい笑顔いっぱいでお迎えしています。多くの方々にもっともっと冬の森も知って欲しいのです。      容器やコップは数に限りがあります。食器の持参をお願いします!

発行者:東近江市建部北町 河辺いきものの森ネイチャーセンター内 遊林会 世話役 武藤精蔵 Tel 0748-20-5211
遊林会URLは http://www.bcap.co.jp/ikimono/yurin/ or ”遊林会”で検索  あなたの思いを掲示板へ


▲前の号 | 河辺林通信トップ | 次の号▼

| ホームに戻る |