'05年10号 No.89

☆作業日あれこれ☆

   9月10日の作業日は、風はないけれど薄曇りで作業日和かなという感じでした。なかなか忙しくて作業に参加できないとおっしゃっている木登り名人や、大垣から電車を乗り継いでやって来た焼鳥名人が興味津々の女性なども参加して賑やかに始まりました。この賑やかさに輪を掛けたのがフトン屋の観察会です。前日に三平モドキに振られて、当日の朝まであれやこれやと盛りだくさんにネタを仕入れていましたが、最初は「ハリガネムシのスネかじり生活」からです。講師先生を取り巻く面々から、タイトルを聞いた途端、「そりゃーフトン屋のことやー。」と声が上がりました。ハリガネムシはカマキリのお腹の中にいる寄生虫ですが、これの生態をペットボトルに入れた実物を手に解説です。まず卵は水中で孵化し水中で生活する昆虫の幼虫(トンボなど)に寄生、羽化して地上でカマキリや他の肉食昆虫に食べられお腹の中で成長すると、仕組みは解らないが宿主を水辺に近づけるように仕掛け、お腹を破って水中に戻るのだそうです。フトン屋は前日、カマキリを捕まえ、下に水を入れた容器に放したところ、30分もしない内にハリガネムシがカマキリの腹を破って出てきたそうです。子どもの頃、カマキリを捕まえ腹を割いてハリガネムシを出し糸を結ぶように結んで、ハリガネムシが自分で結び目を解くのを見て遊んだことはあっても、詳しい生態は知らなかったので、一同大いに感心。より詳しく知ろうと質問が出そうになると、いつもの口調で「質問はありませんね!」と逃げ、爆笑を呼んでいたことを付け加えておきます。その後もオトギリソウ、キツネノマゴ、タコノアシなどの名前の起こりを現物を前に解説していました。観察会の後もダブル・キャストでストレッチのインストラクターもフトン屋、きっちりと皆さんの筋肉をほぐしました。
 この日は作業前に特に熱中症とスズメバチ対策をくどい位に説明、事故防止に努めました。作業では、いつもの竹林整備班は、軽トラ野郎は気が付くとハンドルを握っていましたし、新人の女性二人も参加して青年部長をリーダーに盛り上がっていました。特にテングス病の発生しているタケを中心に間引きです。
 ヘビ掴み名人達は、ヘビやスズメバチの巣がありそうなごそわら(この地域の方言?)ばかりを狙ったわけではないのでしょうが、入口から草原広場まで草の生い茂った所でクズとセイダカアワダチソウを虐めていました。
 ヘムスロイド村御一行様揃い踏みと木登り名人、ビデオ小父さんはササの機械刈りです。事前に大先生が刈っては困る所をテープで囲っておられましたので、パワーを思う存分発揮してもらっても大虐殺にはならず一安心です。
 うしまろも前回に引き続きケヤキの林や水辺の林でセイタカアワダチソウ、クズ虐めをやっていましたが、メンバーが少なく一面のセイタカアワダチソウに閉口したようです。この地域は初夏にタケ退治のために刈払機で一度全面を刈っており、うしまろに言わせれば「アワダチソウの3倍返し」で、その時に刈られたアワダチソウが根元から3本に株分かれして発生し、見渡す限りセイタカアワダチソウの草原が出現していたようです。
 
お昼になって作業小屋に戻ってきた面々は、次々に「昼からは止めるんやろー」と口を揃えていましたので、余程蒸し暑さが応えたものと考えられます。ヘムスロイド村御一行様のひとりで定番のない陶芸家が「まず一杯」とお茶を飲んでいましたので、ビールが出されるが待てない程に喉が渇いていたようです。この日は久しぶりに3横綱、3大関&角番大関の揃い踏みでしたので、トラ御用達テーブルは如何なることかと見ていますと、焼鳥名人を中心にいつもの新人女性に対する取材もせず、わいわい言いながらカボチャの煮付けやサツマイモの天ぷらをあてに1升の芋焼酎を空けております。食事が一段落付いた所でいつものミーティングですが、なし崩し的に午後の作業が中止になりましたので盛り上がりました。今回は「結婚直前のフトン屋に一言コーナー」というのを設け、皆様からのご挨拶を求めました。もちろん祝福するような言葉は誰からも発せられることはなく笑いのネタとされておりました。その中で大先生だけが真面目に「このまま少子化が進むと日本人が希少生物になるので、(我々の顔を見ながら)人の分を含めて4人の子どもを育ててくれるように」とお言葉、これには「悪さをして外にできた子も数に入れてもええんやでなー。」とすぐに励ましの言葉が発せられておりました。ハリガネムシならぬフトン屋のスネかじり生活の勧めや、追い出された時は森守堂に住まわせてやってくれなどという声も聞こえていました。 

 ▲こらー 研修費返せ〜

 第4水曜日の前日、27日は過ごしやすい秋の日で誰もが天候が崩れるなどとは考えることもなく、お昼のサンマを買ったりして準備をしました。しかし、○心と秋の空、夕方よりにわかに天候が崩れ、夜中、雨音を聞くこととなりました。そこは遊林会ですので買ったサンマが無駄になることはないけれども、参加者が減って1人2匹位食べないといかんかなぁーなどと考えていました。朝になると小ぶり、参加者も15人程集まり、午後には天候は回復するとの予報です。ひとまず安心、午前中は作業小屋の周りで古いタケの整理をして焼き芋の燃料作りをすることにしました。長さを揃えて切り、節をかけやで叩いて割り、燃やした時に爆発しないようにします。トラキチ小父さん改め軽トラ野郎は阪神優勝間近でご機嫌さん、かけやを持つ手に力が入ります。 
 一方では、雨の日の仕事に残しておいた機械のエンジン・オイル交換をトミーが農機具の要領でやっています。交換するエンジンは、薪割機、チッパー、運搬車の3台です。中でも買ってから6年間、一度も交換していなかった薪割機からはどろどろに汚れたオイルが少しだけしか出てこず、危なかったなぁーと一同胸をなで下ろした次第です。トミーはそれぞれのエンジンに交換日時を書いたテープを張って今後の管理データーとしていましたが、これらの機械の購入時点からの履歴を知っているのはクマしかおらず、注意せねばと思いました。
 お昼はサンマ、切り干し大根、おから、ミョウガの和え物、芋御飯などヘルシーな料理のオン・パレード。料理班の間では、いつもおいしい松本レシピの聞き取りと記録がされていました。この日は午後からも作業、新人も交えてきっちり3時まで作業に励みました。三平モドキはこれで焼き芋ができると一安心です。  

10月26日(水) 週日活動森の居酒屋は10月5日 午後7時頃〜
10月8日(土) 午前9時(遅刻可)より 作業開始
主 催 者 : 遊 林 会

連絡先:八日市市 花と緑の推進室 Tel 0748-20-5211 Fax 0748-20-5210 当日連絡先:携帯(丸橋)090-3352-3163
Eメールでも、ご意見をお待ちしています。E-mail:ikimono@po.bcap.co.jp

☆河辺いきものの森・スタッフ・ルーム情報

▲懐かしのイカタケ

   先月号でお知らせしていましたフトン屋の結婚式が9月19日、予定通り実施されました。うしまろは適当な時間に電車に乗ったものですから、長浜駅から会場まで走り、着替えもせずによれよれのGパンのまま式に臨もうとしてホテルの従業員に止められたとか。披露宴は盛大で、高校の同級生同士の結婚ですので両者の友人に占領されたような有様で、年配者の我々のテーブルは借りてきたネコ状態、うしまろだけが通風を気にしながらもビールを気持ち良く飲んではトイレに通っていました。心配された乾杯の発声ですが、事前にロビーで振る舞われた水割りが適度に気持ち良く、脱線してしまおうかとも思ったのですが、横のうしまろが「それは止めてください。遊林会の昼のミーティングとは場が違います。常識を守ってください。」としつこく言うものですから無難なものに終わってしまいました。親父殿と酒を飲み交わしたのですが、インタープリター(自然観察インストラクター)の世界で生きるためにはスキル・アップが重要、倅を研修にもやっているとの話が出ました。「親父殿、待って下さい、その研修費用、遊林会でも出しましたよ。」と言って互いに顔を見合わせました。そんないきさつを知らず、正面の雛壇でフトン屋は仲間とのそれぞれの記念撮影にVサインで応えていました。  先を越された三平モドキは、先日、フトン屋の今後の結果を見てから結婚を考えますと言っていました。クマに言わせれば賢明な判断ですが、フトン屋には失礼な一言でありました。今後、如何なることやら。

☆森のキノコの思い出☆

   森の整備を始めた頃、この季節は多くのキノコの話題でにぎやかでした。最初に出てきたのはイカが頭(?)から地面に突っ込んだようなイカタケで造形の妙に感心したものです。カニノツメも色と言い形と言い焼ガニのツメにそっくりでした。同じ仲間のサンコタケ(形がサンコという仏具に似ているのでこの名)やキツネノエフデなどもそこら中に発生していました。4年程前には、スッポンが首を伸ばしたようなスッポンタケが、観察路沿いに大発生しました。(軸の部分が中華食材になるそうで、キノコ博士は果敢にも挑戦、歯応えのしっかりしたキノコだったそうです。) これらのキノコに共通しているのは、地中にできた卵状の物が割れて成長、いずれも頂きにあたる部分には人間には悪臭と感じるネバネバとしたグレバと呼ばれるものを身に付けていたことです。グレバは胞子を含んでおり、この臭いでハエなどをおびき寄せ、足などに付いて生存域を拡大する戦略です。この頃、これらのキノコで溢れた森は、グレバの悪臭が漂っていたと言っても過言ではありませんでした。しかし、観察路に敷き詰めた竹チップが土に戻ると共にこれらのキノコを全くと言って良い程見かけなくなり、懐かしい思い出になってしまいました。炭焼名人などからは、またチップを観察路に撒こうなどという言葉も出ています。

☆シンセサイザー・コンサート 秋の夕べ☆

   11月5日(土)午後4時よりセンター前の広場で、子育てサロン・チャオと共催で、「今井てつ」シンセサイザー即興コンサートを実施します。秋の森の夕べを焚き火を囲みながら楽しみましょう。童謡や唱歌のアレンジもお願いしています。当日は、森守堂で抹茶の野点も予定しています。入場料は大人500円、子ども300円です。雨の場合はセンターの中で実施する予定です。  

☆10月の作業日のお昼☆

   建部北町の有志の方に作っていただいているサツマイモが今年も豊作です。サツマイモづくしのお昼としましょうか?    

 汁物を入れる容器やコップは数に限りがあります。食器の持参をお願いします!

発行者:東近江市建部北町 河辺いきものの森ネイチャーセンター内 遊林会 世話役 武藤精蔵 Tel 0748-20-5211
遊林会URLは http://www.bcap.co.jp/ikimono/yurin/index.html or ”遊林会”で検索  あなたの思いを掲示板へ


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