'05年08号 No.87

☆作業日あれこれ☆

   7月9日、8周年記念日は、記念パーティを実施する午後から雨、作業をする午前中は何とか天候が持つという理想的な梅雨の日の作業日でした。天候には恵まれたのですが、参加者は40人強と記念パーティなのに少し寂しい感じだったのはなぜかと頭をひねっています。

 恒例の観察会は、少々ネタ切れ状態の三平モドキ担当で始まりました。メインはセミについてで、セミの卵の期間10ヵ月、幼虫(地中生活)6年(7年や8年という見方もあるようですが)と成虫(地上生活)2週間の時間を人間の一生80年間に例えればそれぞれはどのくらいの長さになるのでしょうと問題を投げかけていました。答えは、卵10年、幼虫70年、成虫5ヵ月、あるいは地上の成虫の期間を80年に例えると土の中の幼虫生活は12,500年になるそうです。これは生殖の相手を求めて春を謳歌する期間が幼虫の期間に比べて如何に少ないかを言いたかったのでしょうが、多分、伴侶を求めて浮き浮きした自分の時間の長さに比べてセミに同情していたのだと感じています。しかし、ヒトも一時の迷いから結婚生活に突入し、人生の大半をその責任を取るという辛い生き方を余儀なくされることもあるのを知らない若者らしい感じ方だとも思います。クマなどは後か先かの違いはあるが、ヒトもセミと余り変わらぬ時間を過ごしておると考えております! (クマは最近、河辺林通信を連れ合いに見せておりません!) 脱線しましたが、これにて観察会ネタを閉めさせていただきます。

 この日の作業前のストレッチはもちろん先月好評だったフトン屋ですが、調子に乗ってしゃべくりで皆様の頭の緊張もほぐしておりました。
この日の作業は天候に拘わらず午前中だけですが、タケノコの始末と竹林整備はもちろん青年部長をリーダーに時間一杯汗を掻いていました。

タケ退治ゲリラ戦は、うしまろを隊長に大地に喧嘩を売る男オーチ(この日は大地に喧嘩を売る原因になった自転車にも乗らず、送迎付きで午後に備えて準備万端整えという感じでした。)、トミーなどを隊員にケヤキの林の機械刈後に出たタケを徹底的に淘汰しておりました。
 
 この日の機械刈りはかつてソバを植え付けた辺りで、メンバーはヘムスロイド村御一行様3人、里のタヌキ殿、ビデオ小父さんでした。ウバユリを刈らないでと言っていたのですが、「どれがウバユリなんえー、知らんぞー。」と居直ったとも言える様子でしたので結果が怖くて作業後の現場に近づけないのです。

 スネーク・ハンター氏は、いつもの通りセイタカアワダチソウやクズ退治ですが、この日は今まで手抜き作業の入っていない萌芽の林からの作業で、抜き去るセイタカアワダチソウもきっちりと育っており手応えのあったことと思います。最後は入口付近の林にまで転戦されておりました。


 この日の午後はパーティですので、昼食もそれなりにということだったのですが、ヘムスロイド村遊撃隊員(ヘムスロイド村御一行としか紹介しないので、俺は個人や、御一行様は不満や、今後遊撃隊員と名告ると宣言されました。)よりダチョウの肉の差入れがあり、前月の卵に続いて話題の多い昼食となりました。(前月の卵の後のホームページ伝言板では、ヘルシーなダチョウの肉を食べたらスマートになれるかもと言ううしまろに、飛べない鳥になるだけとつっこみが入っていましたが、肉を食べた本人は飛べないウシにはなったが走られるようになったと言ってました!) 脂身のない赤身の現物を見た焼鳥名人は、即座に、この肉ならタタキと刺身が良いと見抜かれ鮮やかな包丁捌きで調理です。他には鶏肉とタマネギの焼鳥、前日から準備したおでん、なすびとニシンの煮付け、サラダなどと豪華なパーティの食事となりました。もちろんいつものトラ御用達テーブルは馴染みの顔ぶれです。他のテーブルに着こうとした用意万端整えたオーチ殿は拒否されて、トラの穴ならぬ同テーブルの一員となっておりました。ワイワイガヤガヤとお昼をいただいた後は、ミーティング、そしてビデオ上映会だったのですが、作品(森重久弥主演「警察日記」)が古すぎたのか観客は4人、醒まそうという気がないのが作業小屋で焼鳥名人を中心に地球環境を語っておりました。こうして8年目突入の作業日も平穏(?:若干のハプニングもあったのですが。もちろん今回は青年部長やオーチ殿のことではありません。)にお開きとなりました。

     第4水曜日、27日は前日には東にそれた台風の影響がありましたが、この日は暑くもない作業日和となりました。駐車場近くの竹林でこの2ヶ月間に増えた混み合ったタケやササ状のタケを除去しましたが、この作業ではこの春、森に登場したリヤカーの初舞台となりました。軽トラよりようけ積めるななどと言っていましたが、2回程利用したでしょうか、次の運搬からは軽トラ野郎の運転する軽トラが走り回っていました。草原広場では、里のタヌキ殿が独りで小さい方の囲いの中を機械刈りです。これは刈る頻度を大きな囲いの中(冬に一度)と変えて、植生の違いが生じるように管理するためです。小さな囲いの中にはオカトラノオやススキなどを見ることができず、メリケンカルカヤばかりが目立ちますが、この草刈の後、秋にはどんな草が適応してくるのか楽しみです。

 作業小屋ではいつもの昼食準備です。この日は特攻隊長殿から退職記念だと鰻の蒲焼きの差入れがあり、夏野菜の料理とともにいただいたのですが、ごちそうの割には例の物が進まず、延長戦もなく、いつになったらビデオ鑑賞を始めるのだと催促される始末です。2横綱、1大関が出席されていましたが、これは焼鳥名人が不在のせいかと考えることにしています。ビデオは吉永小百合の出演物をと愛子様から言われ「キュポラのある街」か「愛と死を見つめて」かと応えて散々でしたので、新しいところで吉永小百合主演、泉鏡花原作物を上映したのですが、昼寝に良かったとの皆さんの感想でした。

8月24日(水) 週日活動森の居酒屋は8月10日 午後7時頃〜
8月13日(土) 午前9時(遅刻可)より 作業開始
主 催 者 : 遊 林 会

連絡先:八日市市 花と緑の推進室 Tel 0748-20-5211 Fax 0748-20-5210 当日連絡先:携帯(丸橋)090-3352-3163
Eメールでも、ご意見をお待ちしています。E-mail:ikimono@po.bcap.co.jp

☆河辺いきものの森情報

親子連れクイズラリー参加者

   夏休みに入った森には、クイズ・ラリーが目当ての子どもだけのグループや親子連れが目立っています。クイズ・ラリーは1週間ごとに問題が入れ替わりますので、それや上級編を目当てにしたリピーターが多く、手作りの景品を作ったり、答え合わせを面白く付き合ったりしているスタッフの苦労の割には、広がりがもうひとつかなと感じてしまいます。今年は夏休み子ども教室も、募集のチラシを市内の対象者全員に配布しなかったためでしょう、当日の午前中にほとんど埋まっていまう例年と違ってだいぶ空きがある教室もあります。資源を節約しながらも、効果的な宣伝方法を考えなければなりません。

☆草原広場やセンター付近の木の花や実

   今年は美しいタニウツギの花や食べられる各種キイチゴ、ヒメコウゾの実などが草原広場や入口からセンター周辺で特に目立ちました。キイチゴやコウゾの実については、食べられるよと説明すると、子ども達が恐る恐る口にしてその甘酸っぱさに思わず顔をほころばす姿が思い出されます。タニウツギもキイチゴ、コウゾも林道などを造成した裸地の法面に、タラノメなどと共に真っ先に発生する陽の光が大好きなパイオニア植物です。昨年辺りからこれらの花や実が目立ち始めたのですが、これはこの場所、竹薮を抜根し整地して今年で丸6年、突然生じた陽のあたる裸地に、土中で眠っていたこれらの木本の種子が発芽し、順調に生育して昨年辺りからそれぞれ花が咲く程に成長したものと考えるのが妥当ではないでしょうか。同じ埋土種子でも草本のハイハマボッスやオカトラノオ、ヤマウドなどはすぐに花を咲かせて目立っていましたが、木本の植物は花が咲き実が付くまでに5年前後かかるということではないでしょうか。我々の活動に対する森の反応は、時間の経過とともに様々です。

☆森の地蔵盆

   地蔵盆は子どもの頃、夏休みの終わりの楽しみでした。この日ばかりは子どもでも夜遊びが許され、わずかばかりの小遣いで音のする花火を買い求めて暗闇の中で遊び回りました。少し歳を取ると同級生の女の子の浴衣姿を探し求めてわくわくしたりもしました。これが過ぎると後は地獄、絵日記や夏の友、工作などの宿題に追われたものです。うしまろは夏休みが短く冬休みが長いので、この頃には学校が始まっていたとか・・・・。かつては8月23日からだったのですが、最近では準備する大人の都合に合わせて直近の土日にされることが多く、日にちも一定していないようです。森では夏休み子ども教室の一環として、遊林会シニア組などの応援で地蔵盆のない地域の子どもなどを対象に森守堂で「森の地蔵盆」を実施することにしました。親方は、地蔵盆といえば肝試しと言っていましたが、森の居酒屋の日に夜の森にさ迷い出て、余りの漆黒の闇に「こりゃ歯がたたんわー。」ということになりました。森の夜は、この森を熟知したスタッフでもかなり明るいライトがなければ道に迷ってしまいますので、これは考えもんなんですが、それでもあきらめきれずに親方は実施方法を検討中です。かつて地蔵盆は子ども主体の行事のケースも多かったものです。今ではほとんどが大人がお膳立てをして子どもはお客様状態なのは少し気になるのですが、一気にはそこまでは無理、今年を手始めに軌道に乗ればと考えています。風船釣りやフランクフルト焼、子どもの遊びなど皆様の応援をお待ちしています。

☆8月の作業日はお精霊さんの日

     8月13日は宗派によって異なりますが、浄土宗や禅宗の家庭ではお精霊(しょらい)さんをお迎えをする日です。そんなわけで参加者が少ないかも知れませんが、遊林会の定例作業日でもあります。「地獄の釜は休んでも、遊林会の作業日に休みなし」というコピーを初期の頃に使用しましたが、今年もそんな日に作業日が巡り合わせました。もちろん真夏に一日の作業は無理なので、午後は平和を考える映画祭です。前回の鑑賞会が不興でしたので、起死回生を計りたいと考えています。お楽しみに。  お昼は夏野菜をたっぷり使用した料理にしましょう。皆様の参加を待っています。

 汁物を入れる容器やコップは数に限りがあります。食器の持参をお願いします!

発行者:東近江市建部北町 河辺いきものの森ネイチャーセンター内 遊林会 世話役 武藤精蔵 Tel 0748-20-5211
遊林会URLは http://www.bcap.co.jp/ikimono/yurin/index.html or ”遊林会”で検索  あなたの思いを掲示板へ


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