'05年02号 No.81

☆作業日あれこれ☆

森守ハウス囲炉裏を囲んで

 新年最初の作業日は1月8日、正月気分も抜けない、第2土曜日としては一番早い日です。朝より雪が降り始め、森にはうっすらと雪も積もり、こりゃー来るべき人が来るモードだなと考えていると、まず炭焼名人が出勤(?)です。しかし、その後が続かず、来るべき者が来ると言ってみても、こんな少人数はないだろうと言う感じです。心配しましたが、それでもヘビ掴み名人、ビデオ小父さん、焼鳥名人などが現れ、ホッとしました。その後も人が増え、最終的には30名程になりました。みぞれの中での観察会は、三平モドキ担当ですが、センター近くの池の周囲で春を告げるフキノトウの蕾を囲んでのぞき込み「出てるデー」という有様で、完全に手抜きです。

 この日の作業は、人数が少ないので作業メニューの一部をカットし、昼食準備を含め4種類と番外作業です。いつもの竹林整備は、まず竹林の現状把握から始まりました。密度が高くて暗い場所だから、ここは伐ろうという確認です。例によって手も動くが口も動くメンバーですので、賑やかにパワフルに作業は進められていました。常緑樹の伐採は、今までの資材倉庫の付近が12月末の作業でほとんど終わりましたので、後はキノコ博士と焼鳥名人の自主作業に任せ、広場の端にある防火水槽周辺で新たにアラカシを伐ることにしました。チェンソーを2台入れたのですが、ビデオ小父さんが切れ止んだので刃を研いでいる間に、草刈名人が別のチェンソーで次から次にアラカシを伐り倒し、研ぎ上がった頃には枝を整理できていないアラカシが死屍累々と横たわっておりました。時代が時代なら、新しい刀でも持たせたら辻斬りでもしかねない勢いで、作業に関わっていた一行は倒されたアラカシを前に唖然としておりました。このままで終わるわけもなく、みんなでノコギリやチッパーを使って整理したのはもちろんのことです。
 
 もうひとつの作業は、この季節らしい落葉掻きです。例年は昔お昼を食べていた周辺を掻いていますが、ここは例によって博士と名人に任せましたので、もう少し奥の野鳥観察壁周辺で実施です。リーダーのヘビ掴み名人殿には、「遅れてくる人にはあんたの作業班に入ってもらうから、ファイヤー・サークルの周りで火の番でもしながら待っといて。」と言っていたのですが、なかなか人が現れず、センター裏のネットに巻き付いているアケビ蔓の整理などをしていました。その内に遊林会のマスコット・ガールのココロちゃんと母親、新婚カップル(井上)も登場と相成り、ようやく熊手を手に作業開始です。掻いた落葉は野鳥観察壁近くの竹囲い中に入れ込んでカブトムシ・ベッドにします。(この囲いの底には網が引いていませんので、モグラに見つかるとモグラの食糧倉庫になってしまいます!) 。

 番外の作業では、炭焼名人とその弟子達がアラカシの原木を窯に詰め、炭焼準備です。いつもは朝から火を入れ翌日のお昼頃には窯を閉めるのですが、今回は午後に火入れ、そのまま低温で窯の内部を徐々に暖め、翌朝から温度を上昇させ少し時間を掛けて焼こうという作戦です。これについては後日談があり、翌日、温度上昇を図ったのですが思うように上がらず、名人と三平モドキは真夜中まで窯とつき合い、締め切りは二昼夜後の月曜日の朝となり、お疲れ様でした! (三平モドキはそのオマケとして、泊まりの朝、雪が積もった森を歩いてキツネに遭遇、トイレをしている写真をゲットしました(ホームページ・森の歳時記に掲載)。) 

キツネ、トイレ中
 この日のお昼は、鏡餅供養と題していまして、持ち寄った餅を食べるはずだったのですが、他人任せで誰も持参せず! そのようなこともあろうかと用意していた餅だけで、ぜんざいや雑煮にしました。いつものトラ御用達テーブルが物が置かれ利用できず、焼鳥名人も風邪気味で般若湯の消費も伸びず、ささやかな新年会モードでお昼を終え、各自午後の作業に散り、適当に作業を切り上げた後は、ファイヤー・サークルの火を囲んでノンビリとした時間を過ごしていました。まずはめでたい、新年の作業日です。

  26日の週日作業日も天候はぐずつき、前回同様に空を見上げて何人来るかいなと言う感じ。でも、時間になれば現れます。何とか横綱に大関連中、今日も作業開始です。本日の作業はアラカシの伐採ですが、前回に懲りたマルは草刈名人に伐る木を指示、その結果、順調に作業は進んだようです。名人は「チャンと指示された方向に倒したで、なかなかのもんやー」と自画自賛でした。時雨れる中、午前中の作業で軽トラ3台分の薪ができました。お昼の時間には、正月に楽しみすぎて「オバー(お婆)・ストップ中」などと自粛中の横綱連がおり、少し盛り上がりに欠けましたが、その分午後の作業開始が早まりました。

2月23日(水) 週日活動森の居酒屋は2月12日 午後7時頃〜
2月12日(土) 午前9時(遅刻可)より 作業開始
主 催 者 : 遊 林 会

連絡先:八日市市 花と緑の推進室 Tel 0748-20-5211 Fax 0748-20-5210 当日連絡先:携帯(丸橋)090-3352-3163
Eメールでも、ご意見をお待ちしています。E-mail:ikimono@po.bcap.co.jp

☆河辺いきものの森情報☆

   うしまろは、長い研修から職場復帰するとともに、溜まっていた仕事に打ち込んでいます。中でも彼に任せていた「森の環境学習推進講座」の行方を、心の中ではどないなるんやろと心配していたのです。しかし、そこは東京研修でスキル・アップ(?、アップしたのは酒量だけとの噂もあり)したうしまろです。手際よく計画を作り、講師を手配し、何とか形をなしましたが、スタッフのみんなは、受講者がいない講座もつらいなーと過去のこうした講座の経験から冷ややかに眺めておりました。ところがうしまろ、本気であらゆるつてを頼り勧誘のダイレクト・メールを出すではありませんか。遊林会をはじめとしてこの森のやり方はやってもここまで。組織の力を背景に受講割当などのいわゆる動員や、義理、人情に訴えての数稼ぎはしないのが暗黙の掟です。さて結果は如何に。この講座は、小学校教師に一番受講して欲しいのですが、その辺りもどのようになることやら。講座の内容は下記の通りです。申込み(電話でO・K)が必要と言うことになっていますが、忘れたら直接どうぞ。なんとかなるでしょう。
  2/ 6 子どもに学ぶ姿勢で教育を
 豊橋市立石巻中学校校長     安藤正紀
  2/13 子どもの冒険、大人の冒険  
冒険遊び場ちょっと・バンを創る会代表    酒井妙子
  2/19 森林環境教育の意義と進め方
 京都教育大学社会科学科教授   山下宏文
  2/26 自ら考え、行動する力を養う体験学習法
 アウトドア・エデュケーションセンター代表取締役 田中裕幸  
3/13 いきものの森の取り組みとその可能性  

  いきものの森スタッフ 時間はいずれも14:00からです。  2月11日より東近江市が誕生しますが、それに併せて職員の異動がありました。いきものの森にも余波があり、吉瀧が去り、冨田が新しく来ることになりました。それ以外の武藤、横山、丸橋は今まで通りです。そうそう、正式名称も「東近江市八日市河辺いきものの森」となります。

 

☆里山七彩、第4話

   4話は、宮崎猛京都府立大学教授による「身近な環境を活かすグリーン・ツーリズム」でした。ツーリズムという言葉があるので、旅行のように感じるのですが、農水省の考え方は、都市農村交流であり、産地直売の施設を訪れるような行為もグリーン・ツーリズムと解するのだそうです。ですから2000年の国内観光旅行者数7.5億人の内、都市農村交流にカウントできるのは5.4億人で72%にも相当するそうです。そうなりゃ、隣の愛東町の道の駅へ野菜を買いに行っているのもグリーン・ツーリズムやで、72%に納得できるわーということになります。しかし今後の流れは、心の豊かさやライフ・スタイルの変化により本物志向が強まるので、農作業体験などを通じた宿泊型の「農のある暮らし」への対応を想定したグリーン・ツーリズムを考えていく必要があるとのことです。人口過疎地域への移住者の呼び込みや農作業の担い手の確保といった可能性も地域の考え方次第ではあるようです。合併によって誕生する東近江市は、自然環境豊かな人口過疎地域や高齢化率の際だった地域をも抱えることになりますが、グリーン・ツーリズムの視点からはとても魅力ある資源を抱えることでもあり、積極的に演出することにより、これらマイナスの要素をプラスに転じることが必要だと感じた次第です。今までの八日市の市域だけでは描けなかった施策が、具体性を帯びてきます。

 

☆森守ハウス1階完成

   昨年末にほぼ完成した森守ハウス1階には、囲炉裏があります。囲炉裏を見れば火を熾したくなるのは人情、火を見れば何か焼きたくなるのも人情というわけで、出来上がらない内からシシャモを焼いてみたりして楽しんでいる連中がいます。建具が入ると外からは山の祠、中にいると庵という感じです。日の出山荘のロンとヤスのもてなしの写真ではありませんが、囲炉裏を囲んでいるとすっかりくつろいでしまいます。女性陣からは、女人禁制の場みたいなどとも言われていますが、「それは焼鳥名人がおひとりでくつろいでおられる時だけです。」とお答えしておきました。もちろん名人は、「俺が居る時だけ、女人出入自由にしておいてくれ。」とおっしゃっておりました。1月の森の居酒屋では、早速この囲炉裏を囲んでの作戦会議、ノン・アルコール・ビール片手に盛り上がりました。次回、2月には炉端焼風でいこうなんて話も出ております。  自主活動の日の休憩、暖かくなればレンタ・サイクルの店番などの場として充分に活用できそうです。ハウスの主、募集中です。

 

☆2月の活動日のお昼は温かな物

   具だくさんの温かな汁物をメインに何かを考えましょうか。差入れ歓迎です。  

  汁物を入れる容器やコップは数に限りがあります。食器の持参をお願いします!

発行者:八日市市建部北町 河辺いきものの森ネイチャーセンター内 遊林会 世話役 武藤精蔵 Tel 0748-20-5211
遊林会URLは http://www.bcap.co.jp/ikimono/yurin/index.html or ”遊林会”で検索  あなたの思いを掲示板へ
この通信は、林野庁の「里山林のあらたな保全利用促進事業」補助を受けて発行しています。


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