'04年08号 No.75

☆作業日あれこれ☆

これぞタマムシ色!

 7月の定例作業日は午前中だけで、午後は活動開始記念のコミュニケーションの日となっています。実際はこんな暑さの盛りに「丸一日も出来るかよ」ってことなんですが、今回は午前中から仕事熱心な皆さんに天が休暇を与えて下さいました。家を出る頃からポツポツと雨粒が落ちてくるようになり、9時頃にはすっかり本降りです。来られた皆さんは雨合羽を着てスタンバイです。その内晴れるだろうと、この日の自然観察会の当番である三平モドキを「ゆっくりと観察会をせー」と送り出して雨の中の観察会が始まりました。テーマは種子を作れない花、3倍体についてです。今が盛りのヤブカンゾウを例に使っての説明ですが、わかりにくいようで皆さんの顔ももうひとつすっきりしません。生殖細胞に特有の染色体の減数分裂に対する説明がなく、一挙にnや2nとやってますので、基礎知識のない人はポカンとせざるをえないでしょう。
 
 雨は小降りにもならず、観察会とストレッチを終えたところで雨模様眺めの休憩となりました。一部の人たちは雨の日の作業に残しておいた定番のない陶芸家(?)・村松卓氏の焼いた食器(お昼に使用)のバリ落とし、作業時に参加している作業に掛ける名札作りなどをしていましたが、やがて小降りになったと判断した方々は、それぞれに刈払機や下草刈り用の鎌を手に森に繰り出していきました。この日の作業は、湿度も気温も高い上に雨が降っており、外で作業に従事した方は雨合羽の下の服が汗でびっしょり、お昼に帰ってくるや雨合羽を脱いでホッとすると同時に汗に濡れたズボンを見て「オォー、漏らしたみたいや!」という言葉が聞こえていました。ご苦労様でした。

 お昼は、ソメヤンハサケガスキー氏が材料持参でせっせと焼いた焼そば、生臭髭仙人(最近なぜか髭がなくなりました!)のアジの塩焼き、ササミのサラダ、そして飲み放題の○ールです。いつもですとトラグループが出来て盛り上がるのですが、この日はグループリーダーの焼鳥名人が不在、ソメヤンハサケガスキー氏も急用が出来てノンアルコールビールをあおるといった状態でもうひとつ盛り上がりにかけました。やはり我が身を犠牲にしたオオトラが必要です。

 酔い覚ましを兼ねた恒例の午後のビデオ鑑賞では、まず最初に(キノコ博士が録画していた)NHK(滋賀ローカル番組)で遊林会が取り上げられクマが出演した番組からです。無責任にいろいろ野次が飛んでおりました。やっと終わると「出演者のコメントを!」などという野暮な提案がありましたが無視をしてDVDの鑑賞へ・・・・。ところが三平モドキがあれやこれやとやるんですが、プロジェクターから画像が出てきません。このトラブルの間にギャラリーは激減、内容の点で少し心配していたお子様も退散でホッとしましたが、画像はいっこうに出ません。ここでかつてのスタッフ・オタケポンが登場、パソコンを操作して無事上映開始となりました。(鑑賞したのは今村昌平監督「かんぞう医者」) 途中で大鼾でお休みだった西村大先生が、「これじゃストーリーはわからんだろうから連れ出してもお怒られんだろう。」と青年部長に所望されて自主自然観察会に連れ出されるなどのハプニングもありました。上映後の感想は、ストーリーとは関係ない若いピチピチしたヒロイン(麻生久美子:放送中の新撰組、坂本龍馬の恋人おりょう役でもあります。)のこと(?)ばかり。爺さん共の面目躍如といったところです。

   7月28日第4水曜日は快晴、真夏の暑さが背中に焼き付きますが、こんな日でも作業をするのが遊林会です。竹林でタケノコの後に発生したササ状のタケ除去がメイン作業です。長刀モドキや木ガマ、ノコギリを手に作業ですが、1時間おきに休憩をして水分を補給しなければ身体が持ちません。10人余りの作業で竹林の林床はすっきりとしました。炭焼名人は弟子数人を従えて以前に焼いたカシの炭の取り出しと窯の補修、次回に焼くヨシの選別や長さを揃えて下準備です。ヨシを炭に焼くのはヨシの利用方法を検討している団体から依頼されたからです。軽くて勝手の違う初めての材料に、3回位焼いて本調子のつもりで試行錯誤と言いながらもそこは名人、秘かに一発で仕上げる算段とお見受けしました。翌日にはさっさとヨシを窯に詰め焼成を開始、結果が楽しみです。

 お昼は野菜づくし、カボチャ、ナスビのそれぞれ煮込み、シシトウの炒め物、丁字麩(大きな長方形の麩でこの地域の特産)とキュウリの芥子和え(夏の法事に付きものの料理ですが、離れて暮らしていた私の祖母は、私が帰る日には炊事場に立つのを母に煙たがれながらも作って待ってくれていました。)、冷やし素麺などとシニア組には好評、午後の作業は休みですので焼鳥名人、生一本氏などを中心にコミュニケーションが盛り上がったことは言うまでもありません。昼寝の後にはこれもスイカとマクワをいただき、ちょっと子ども時代の夏休みの感じです。


8月25日(水) 週日活動森の居酒屋は8月11日 午後7時頃〜
8月14日(土) 午前9時(遅刻可)より 作業開始
主 催 者 : 遊 林 会

連絡先:八日市市 花と緑の推進室 Tel 0748-20-5211 Fax 0748-20-5210 当日連絡先:携帯(丸橋)090-3352-3163
Eメールでも、ご意見をお待ちしています。E-mail:ikimono@po.bcap.co.jp

 

☆河辺いきものの森情報

マル邸のサッシ待ち森守ハウス

 今年は昨年と打って変わって猛暑ですが、この暑さに参っているのが体型の性でしょうか、住んでいる所が避暑地のような場所のせいでしょうか、うしまろ君です。センターの事務室では、今まで38度を超えても冷房を入れないのが伝統です(と言っても4年目ですが)。これは外に出るのが仕事だから、事務室を涼しくしてしまうと出るのが億劫になるとの理由からです。(かつてガブガブとビールを飲めていた頃は、帰ってからの一杯がうまいという理由もあったのですが・・・・。)しかし、この記録的な猛暑に音を上げたうしまろ君、スタッフが利用者の相手で外に出ている内にこっそりと冷房のスイッチを入れてしまいました。後ろめたいのでしょう、設定温度を30度にしてみたり除湿モードにしてみたりと潔くありません。
 しかしよくしたもので事務室の冷房装置は故障、1時間もすると冷房が効かなくなってしまいました。これにはうしまろ君のお陰で冷房のお相伴にあずかれると思っていたビールを飲めない私もがっかりです。マルを筆頭にスタッフの誰も装置の修理のことを言い出さずこのまま1週間程が過ぎ去ったのですが、ある日遂にうしまろ君、今度も思いあまったのでしょうメンテ会社に連絡、係員の来る所となりました。夕刻には快適な冷房生活がおくれると喜んでいたうしまろ君ですが、装置の故障は生半可なものではなく、部品を取り寄せたりして大がかりな修繕が必要で、またもやお預けとなりました。残暑の声を聞く頃には事務室の冷房装置は回復するのでしょうか。この頃、うしまろ君と他のスタッフのやりとりが楽しみです。そうそう、冷房を効かさない事務室で仕事をすると、汗疹が職業病で風呂上がりのシッカロールが欠かせなかったのです。今年はいかなることやら?

☆タマムシのビオトープ

 昨年あたりからセンター周辺でタマムシをよく見かけるようになりました。羽だけでなく腹部も金属光沢のあるこの虫は、法隆寺の玉虫厨子の装飾にも使われているとても美しい虫です。こいつは飛ぶ時に大きな羽音をさせるのですぐに気が付きます。最初は単に増えたなぁー位に感じていたのですが、今年もよく見かけるようになって気が付きました。遊林会の活動がどうもこいつを増やしているのではないかということです。タマムシは、ケヤキやエノキ、カシなどの枯れ木に卵を産み付けて2〜3年で成虫になります。センターが完成して4年、壁面には、冬に使うカシの薪が遊林会の活動によってうずたかく積まれています。ストーブの燃料にするのですが、ストーブから遠い壁面にある薪は毎年燃やされずに積んだままになっています。いわば年代物の薪が存在するわけですが、これらの薪がタマムシの幼虫の生息場所になっているのではということです。無意識の内にタマムシのビオトープを創り出していたようです。そんなわけで今後も意識してカシの古い薪を残すことにしました。  この話には後日談があります。センターのテーブルの上に転がっていたタマムシの死骸を、やって来た某県会議員が見つけました。これがタマムシだと説明すると、「うーん、とかく物事に白黒をはっきりとつけてしまって失敗することが多いので、この虫を見習わなくてはいかんなぁー。」と話すや、お守りにとお持ち帰りになりました。タマムシ色の方針や決着、そんなことは見習んで欲しいものです。

 

☆森守ハウス建設やその他のこと

 森守ハウスの工事は、マル邸のリフォーム工事が始まらず、アルミサッシを剥いでくることが出来ないので中断状態です。やむを得ず親方は隣のレンター・サイクル用の自転車置場建設に矛先を変更です。皆様にお願いしたエコツーリング調査票(周辺見所スポット情報)もほとんど戻って来ていませんが、それでもレンター・サイクル事業は秋に向けてスタートです。地図がなければ、小屋の前で口で案内すればと高をくくっています。幸いに案内できそうな口達者な方々のお姿が脳裏に浮かんできます。その節はよろしく。涼しくなる前にエコツーリング情報もまとめ始めますので、ほとんどお忘れの皆様、こちらもよろしく。  一方、森の奥ではキノコ博士と焼鳥名人が誘い合わせて、作業小屋を利用するまで食事をしていたあの大きなカシの木の場所の再整備を始められています。定例作業以外の自主的な番外の作業です。空いた時間、あなたもいかがですか?


☆駅前広場整備その後

 7月24日午後に広場整備のワークショップが開催されました。担当の三平モドキは、ワークショップが近づくと食べ物が喉を通らない感じで、メモを取ったり本を調べたり、マルに質問をしたりと頑張っています。次回のワークショップは8月28日(土)です。皆様の参加をお待ちしています。 


☆8月の活動日も午前中のみ、午後は戦後を感じるビデオ鑑賞会

 昨年の8月の活動日には台風がやって来て午前中は作業が出来ず、午後に台風の後始末をしていました。今年は台風の当たり年の感がありますが、今年も作業日にということはないでしょう。午後は、適当な映画を鑑賞しながらお昼寝の時間です。  
 容器やコップは数に限りがあります。食器の持参をお願いします!

発行者:八日市市建部北町 河辺いきものの森ネイチャーセンター内 遊林会 世話役 武藤精蔵 Tel 0748-20-5211
遊林会URLは http://www.bcap.co.jp/ikimono/yurin/index.html or ”遊林会”で検索  あなたの思いを掲示板へ
この通信は、林野庁の「里山林のあらたな保全利用促進事業」補助を受けて発行しています。


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