'04年05号 No.72

☆作業日あれこれ☆

勇ましい!赤ヘル姿のマル

 4月の活動日は地元のお祭りのために第3土曜日に変更しましたので17日でしたが、いつも通りの第2土曜日にも何人もの人が来られたのは申し訳ないことでした。そんなわけで第2土曜日は番外作業で倶楽部ボックスの工事に従事された人もあったようです。

 17日は天候に恵まれた活動日で、恒例の観察会はナカジが居なくなって三平モドキの出番だったのですが、作業時間の限られた木登名人の特殊作業の助手を務めなければならず、せっかく前日より資料を準備していたにもかかわらずクマが代役をやることになってしまいました。ネタは外来タンポポとカンサイタンポポの生えている場所の違いとその理由についてです(3年6月号にも記述あり)。

 この日の作業は、交流広場と草原広場の間に残されていたアラカシを伐る林床管理作業がメインで、マルのマイチェンソーと例の赤いイヤーマフラー付きの派手なヘルメット姿が見られました。この作業、単純に伐り倒せばということにはならず、残す木を傷つけないように倒す方向を充分に見極めた上で、細心の注意を持って伐るということになります。倒せば鯨の解体のように、寄ってたかって枝を切って薪にします。来月も続きの作業になりそうです。
 竹林では森の掃除人・青年部長を中心に執念の竹林整備です。この作業はベテラン勢の参加が多く、勢いでタケを伐りすぎて放置されたタケなどのアラが見えるようになってしまい、片付けるのが大変で、手だけでなく口も動く面々を相手に青年部長もたじたじだったようです。
 炭焼窯周辺では、タケを割って結束する材料の仕込み作業です。炭焼きは二日間の作業になり、名人は日曜日には倶楽部ボックスの作業に専念するために、今回は一日繰り上げて前日の金曜日に点火が行われました。名人は、竹割りをしながら窯の調子を見るという按配だったのですが、いつもより高温で燃焼している二日目の炭窯の状態に吉なのか凶なのかと首をひねっておられました。これは、前日の夜、帰る際にいつもは窯の焚き口をほとんど締め切ってしまうのですが、今回は極端な還元状態にしないようにしようと少し空気の入る量を多めにしたからなのです。この結果、炭窯は700度(いつもより100度程高い)を超えて燃焼し、ねらしをかける時には充分に火が窯の底まで回っていました。このやり方で成功するのか、それとも歩留まりが悪くほとんどが灰になってしまうのか、名人は結果が出るまで気が気でなかったようです。後日、こっそりと名人と三平モドキが窯を開けてみると、硬質で良い音のする炭が見事にできており、今までにない86点の自己採点をなさっておられました。
 お昼は山番さん差入れ(この森のタケはハチクばかりでタケノコの季節は5月以降)のモウソウチクのタケノコづくしにタラの芽の天ぷら、生臭髭仙人差入れの水ガレイのフライなどでいつも通り堪能しました。午後はそれぞれの作業の続きと県の社会福祉協議会の会報の取材で、それぞれの名人の方々がコメントを求められたりでしたが、どのような内容になるのでしょうか楽しみです。

 第4水曜日は連休前の28日でしたが、当初の予報に反して前日のすさまじい低気圧の雨が残り、部屋の中の作業しかできないかと一時はあきらめたのです。しかし、このところ天候にはめっきり恵まれるようになり、小雨になりましたので外での作業を開始しました。この日はこのような天候でしたので常連の参加者が少なかったのですが、以前にお隣の近江八幡市の健康推進課を通じて「おやじの情報ネット倶楽部」の皆さんが体験参加をされ、その体験が面白かったのでと新たなメンバーを誘って参加されたので賑やかになりました。どこの方が参加されても遊林会としてはいいのですが、このところ他市町や他府県から評価されることが多く、肝心の八日市市の団体などから余り注目されていないような気がして複雑です。
 作業は久しぶりにタケではなく、雑木の炭を焼くために森の中から伐り倒しておいた木の運び出しと、薪割機を使って焼ける太さに割る作業です。炭焼名人は大成功(いつもは炭化していない生焼けが残るのですが、今回はこれもありません。)の竹炭を取り出すとともに、割った木を詰めて次回に焼く準備です。薪割機の横では三平モドキが斧を使って薪割りの上手な所を皆さんに披露していましたが、後で腕が痛いとか言ってましたので、機械で割ればよいものをと応えておきました。この日の昼食は、タケノコづくしに豆アジの南蛮漬け、ヤマウドの天ぷらやさらした物を酢味噌でいただきましたが、肌寒いこの日の気候と相まって麦ジュースよりは米ジュースの方が合ったようです。

5月26日(水) 週日活動森の居酒屋は4月14日 午後7時頃〜
5月8日(土) 午前9時(遅刻可)より 作業開始
主 催 者 : 遊 林 会

連絡先:八日市市 花と緑の推進室 Tel 0748-20-5211 Fax 0748-20-5210 当日連絡先:携帯(丸橋)090-3352-3163
Eメールでも、ご意見をお待ちしています。E-mail:ikimono@po.bcap.co.jp

☆河辺いきものの森情報

 新しい年度が始まって団体の利用申込みが来ていますが、新しいルールを定めざるを得なくなりました。それは日曜日に当方のスタッフを必要とする団体利用についてです。この森はオープン時より週日の学校の利用に可能な限り応えたいと休園する日を月曜日だけとして、スタッフは日・月と月・火に交替で休みを取ることにしています。今までは日曜日に団体申込みがあれば無制限に受け入れていましたので、結局、担当者は日曜日に休めず、かといって火曜日にも学校の利用があって休めずオーバー・ワークになっていました。創業時のがんばりで、今まではこうしてやっていたのです。しかし、将来を考えると何時までも無理を続けるわけにはいかず、スタッフの少ない日曜日の団体利用について、対応制限を提案しました。
 せっかくの施設、可能な限りニーズに応えるべきだとの意見もあったのですが、そしてそんなスタッフに感謝をしているのですが、管理者として継続を主眼に置いて思い切りました。この結果、クイズラリーや週日の利用の集中する夏休みや秋のシーズンには、こちらのスタッフを2名以上必要とする団体の利用を受け付けないということになりました(1名で済む視察等は今まで通り受け付けます)。また、通常の月も月2回程度に制限することにしました。該当するのは子ども会などの事業ですが、できる限り土曜日や祝日への変更をお願いするものです。また同時に遊林会のスタッフを必要とする利用に際しては、遊林会への協力金(スタッフの待遇改善目的、軌道に乗れば常勤スタッフの社会保険加入を実現したいと考えています。)をお願いしていくことにしました。ご理解をお願いします。

 
イヌザクラの房状の花

☆河辺の森駅広場整備スタート

 4月3日(土)一回目のワークショップを開催しました。最初に目的や手法を説明した上で、まず現地を知らなければと駅まで歩くことになりましたが、天候にも恵まれて心地よい散歩です。途中の野良道沿いの自家用の野菜畑と思われる場所では、ナカジ(仕事は辞めたけれどボランティアとして参加しています。)に大根の花や薹の立ったほうれん草を指して名前を質問しては戸惑う有様を喜んでいる御仁達の姿もありました。でも季節ごとの野菜畑の有様は、駅を利用する子ども達にとってとても大事な感じて欲しい情報だという共通認識では一致していました。その後、道端のツクシやスミレを観察しながら駅に至り、それぞれにここをどうしようとかいろいろと皆さん考えておられました。その間、上り下りの電車がそれぞれ発着しましたが、降りられる方や乗られる方があり、嬉しくなったのは私だけではないと思います。
 何にもない田んぼの真ん中にあるこの駅に、春の暮れなずむ頃に行ったのですが、暗闇の中に光をまき散らしながらやって来た電車は街と街を結び乗り物、この駅にはそんな街とトトロの世界のような異空間への橋渡しの場のような感じを受けました。その時、この駅の乗降客には失礼なのですが、ひょっとしたら乗降客の皆さんにしっぽが生えているかも知れないと想像してしまったものです。可愛い駅にメルヘンを感じてしまいます。
 ワークショップ第1回目は、現実の駅を前に、参加者の皆さんはそれぞれにイメージを膨らまされたことでしょう。  2回目は4月24日でしたが、基本になる駅広場のイメージを決めようということで3班に分かれてグループで話し合いをしました。この日のファシリテーターはマルから特訓を受けた三平モドキでしたが、各班が発表したフレーズをイージーにくっつけてしまって「唱歌を口ずさむ懐かしの原風景」とまとめました。お見事!? 次回のワークショップは、梅雨が来る前にとにかく斜面の補修をしようと、現場に出ての作業です。5月22日(土)朝9時からです。もちろん誰でも参加できますので、皆さんの参加をお待ちしています。

 

☆水辺の林の異変

 昨年の秋までは水辺の林の池では沢山のフナが群れている姿を見ることができましたが、今春は全くと言って良い程、姿を見かけません。最初は深い所で越冬中かとも思っていたのですが、現在に至るまで姿を現しません。それに比べて昨春は少なかったメダカは目立っています。考えられる理由は、昨秋、足繁く通って来ていたカワウの仕業(現在は対策として水中に枝の付いたタケを沈めています。)かと思われるのですが、困ったのはこの池に姿を見せているカワセミの餌になる魚がなくなってしまったことです。このことを釣好きのK氏に話すと、それでは産卵前のフナを捕まえてきて放流しようということになりました(水辺の林では、水が枯れてゼロからの出発でしたので在来の生物の持込を認めています)。(釣吉)三平モドキを助手(と言えば格好良いのですが追いさで漁の烏の羽役=魚の追い出し役)にしての魚つかみとなりそうです。結果を期待しています。

 

☆今年のコンサートは

 みどりの集いの恒例になったコンサート、今年はプレヤーの都合で5月16日(日)午後6時より開演です。

☆5月の作業日は、カレーです>

 6月はハチクのタケノコづくし、合間の5月は趣向を変えてシーフードカレーにでもしようかと思っています。

 汁物を入れる容器やコップは数に限りがあります。食器の持参をお願いします!

発行者:八日市市建部北町 河辺いきものの森ネイチャーセンター内 遊林会 世話役 武藤精蔵 Tel 0748-20-5211
遊林会URLは http://www.bcap.co.jp/ikimono/yurin/index.html or ”遊林会”で検索  あなたの思いを掲示板へ
この通信は、林野庁の「里山林のあらたな保全利用促進事業」補助を受けて発行しています。


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