'02年11号 No.54

☆作業日あれこれ

水辺に佇むタコノアシ

 第二土曜日の活動日は好天に恵まれ、作業は森の南半分、端から端の広い範囲に及びました。花序を付けはじめたセイタカアワダチソウ抜きはケヤキの林で。「あの黄色が憎らしい」と語る丸橋リーダーを筆頭に、阿修羅のごとく抜きまくっていました。テングス病の竹の駆除作業は森の南東部の竹林で。集まった人数は前回の半分くらいでしたが女性が多く、「前回今回共に女性に恵まれまして...これからも来てね」とはリーダーK氏。刈られた竹はファイヤーサークルで処分され、景気のいい破裂音を響かせていました。炭焼きは林田町の竹で焼かれた炭を窯から出し、新たに杉を入れ焼きました。病気療養で一線を退いていた炭焼き名人が久々に復帰され、入念に窯の様子を確認されていました。アラカシの伐採は春に作った竹の柵の周り(森の西端)で行われ、次の世代のドングリの木のために森を明るくしました。この作業は午後まで続き、枝葉をかなりしっかり切り分け、細かい枝葉は柵に放り込み、作業後の林床はこれまでのどの薪作り場所よりも片づいていたと思います。昼食は、建部産のさつまいもごはん、湖東町のヘムスロイド村で採れた柴栗のご飯、ソメヤンハサケガスキー氏特製のけんちん汁と天ぷらでした。昼食後、前述のアラカシの薪作りの整理と、ソバの収穫を行いました。ソバの収量は蒔いた量の8分の1(2kg蒔いて250g)の収穫。原因は虫が葉を食ったからに間違いないと、K氏。無農薬(&無肥料)栽培の難しさを思い知りました。虫は強し、です。
 10月23日の終日活動は、スタッフを含め20人ほど集まりました。午前中は、今年の春に菌を打ったキノコのほだ木を、雑菌が入らないように人型に組み直す作業と、昨年薪を作った時に放置されたままになっていた枝葉を集めて柴として集める作業、活動日に焼いた炭の炭出しを行いました。炭焼き名人復帰第一戦はなかなかの出来だったようです。この活動日の前々日あたりから、昨年以前に菌打ちしたほだ木から、ヒラタケ・ナメコ・シイタケが顔を出し始めたので、昼食はシイタケの炭火焼き、キノコ入り味噌汁、ヒラタケの酢の物、キノコ入り炊き込みご飯とキノコづくしでした。昼からは、前日の高校生の体験学習で伐られたアラカシの、切り落とされた枝葉について、有効に利用できるようさらに切り分ける作業をし、その後、ネイチャーセンター池側に積まれていた薪を片側に寄せ、これから新しく切り出される薪を置くスペースを作りました。今年もまた、薪を作っていく時期が来ました。次回活動日に作る薪を置く場所は確保できたと思います。

☆いもは体にいいもんです

立派なイモがたくさん

 建部北町の有志の方に育てて頂いているサツマイモの続報です。ぽつぽつと芋掘りの利用があり、また二五八祭りで建部北町の有志の方が販売して下さるということで午前を通して大人7人がかりで芋掘りしたりしましたが、まだまだかなり芋が残っております。芋掘りの申込みは個人・団体ともを受け付けています。永源寺で紅葉狩りの帰り、河辺いきものの森で芋掘りするのはいかがでしょうか。値段は3株1000円。事前に連絡を頂ければファイヤーサークルで芋が焼けるよう準備致します。

☆八日市高校体験学習

 22日の火曜日、終日活動の前日ですが、地元、八日市高校一年生の体験学習がありました。85人の生徒が森に来て、アラカシ刈り、竹伐り、丸太整理、放置竹整理の作業に参加し、遊林会メンバーが作業の指導にあたりました。作業後に届けられたアンケートの結果には、「非常に良かった38人」「まあまあ良かった45人」「あまり良くなかった2人」「良くなかった0人」とあり、かなり評判が良かったようです。
 個人ごとの感想では・・・はじめはあまりやる気がなかったが、作業をしてみると楽しかった。/新鮮な気分になった。/ストレスが発散できた。/かなり疲れたけど、行って良かった。これからも続けて欲しい。/あっという間に終わった。時間が短かった。もっとやりたかった。/職員やボランティアの方が親切に教えてくださったのでうれしかった。/自然に触れられてよかった。/丸太運びは疲れたが、筋トレになって良かった。・・・などなど。それぞれが初めての作業に楽しさを見つけていたようです。

11月27日(水)週日活動 森の居酒屋は11月6日(水)午後7時頃〜
11月9日(土)午前9時(遅刻可)より 作業開始
主 催 者 : 遊 林 会

連絡先:八日市市 花と緑の推進室 Tel 0748-24-5658 Fax 0748-24-0752 当日連絡先:携帯(丸橋)090-3352-3163
Eメールでも、ご意見をお待ちしています。E-mail:ikimono@po.bcap.co.jp

★河辺いきものの森情報

 10月は休館日・遊林会活動日を除いては、団体の利用申し込みが満杯で、多い日には300人を超えるというような状況でした。この10月の森の利用者数は3880人で、なんと4月からの利用者数の2割に達しています。
 表に写真を掲載したタコノアシが赤く色づき本当に蛸の足みたいになっています。この時期になるといつも話題になるアキノギンリョウソウは、芽はあるのですがなかなか大きくなりません。活動日ではどれくらい成長しているか。観察会で見に行きましょう。ドングリは、10月頭に主役だったアベマキ・コナラの大玉に代わり、コナラの細長、アラカシの小玉が目立つようになってきました。

★開講中の連続講座

 その分野の第一線で活躍される専門家による連続講座「里山七彩」がはじまりました。第一回目の講座は、同志社大学教授 室田武先生の「里山の経済、あるいは雑木林の経済学」でした。タイトルに「経済」とあるのでお金の話になるのかと思いきや、原子力発電への疑問からエネルギー問題に関心を持つようになったという先生の話は、エネルギー面から見た里山利用の変遷に始まり、人工林化や森の老樹化の進行などの話題に及ぶ広範なものになりました。そして話の終わりに、森の存在することの豊かさについて語られ、一回目の講座として、里山全体に及ぶ、わかりやすくまとまった話を聞くことが出来ました。
 次回の講座は11月8日(金)19時より、岐阜経済大学助教授 森誠一先生による「水辺の環境保全〜魚の目線から〜」で、その次は11月22日(金)19時より、ジャーナリストの平田剛士氏による「身近な環境の移入種」についてです。どうぞご参加下さい。参加申し込み不要、参加費無料です。
 もう一つの連続講座、こちらは主に教師向けなのですが、「森の環境学習講座」も開催されました。なかなか体験できない活動で、とても面白いです。教師以外の方でも関心のある方は受講可能です。次回の講座は、11月17日(日)の「イヤーゲームの実戦 その2」です。こちらは参加するのに事前に申し込みが必要になります。詳細問い合わせ及び申し込みはネイチャーセンターまで。(連絡先はこの面の最下部に。)

★第二土日は里山フォーラム

 先の森の居酒屋で協議し、今年も開催することになった里山フォーラムのご案内です。
11月9日(土)は、定例活動の後、
 15:00〜 ファイヤーサークルで植木鉢を焼きます。
11月10日(日)のフォーラム当日は、
 10:00〜11:00 森の案内
 11:00〜12:00 作業小屋で「活動の永続性について」意見交換会
 12:00〜13:30 昼食休憩
 13:30〜15:30 フォーラム
フォーラムの話題提供者として、横浜市にある舞岡公園という都市公園をボランティアで管理している「やと ひと 未来」から、小林哲子さんをお招きします。ここは20年以上前から市民参加で田んぼや雑木林を管理されているところです。都市地域ということもあり、会員数が非常に多くなり、公園内の雑木林や畑などをかなり組織的に管理運営されています。組織化すれば活動内容の質が高くなるとは言いませんが、小規模な活動が多い県内の団体にとっては、こうした活動から見えてくるヒントもあろうかと思い、お招きすることにしました。

★武藤さんダウン続報

 養生中の武藤さんからのコメントです。(ダウンした理由は先月号参照。)「起きあがって動けるようになり、順調に回復してきています。先週から車いすで動けるようになり、今週は歩行器で、今日からは歩行器無しで歩く許可を得ました。一日も早い復帰を目指してリハビリに取り組んでいます。(10月31日現在)」
 もう少し回復して、外出許可が出るようになれば、武藤さんのことですから、森でリハビリに取り組み、福祉の分野での森の利用について、新たな境地を開かれるのではないかと、勝手に想像しています。氏を知る人はみんなそう思われているのではないでしょうか。

★新スタッフ

 佐竹さんの後続となる事務職員が決まりました。山川加代子さんです。青いマウンテンバイクに乗って、お隣、五個荘町から颯爽と通勤しています。9日の活動日がデビュー戦です。

★11月作業日はあったかおでんです

 11月の作業日の昼食は、かもうりたっぷりおでんを予定しています。河辺の森産のしいたけやなめこも順調に育っているので、それらを使った美味しい料理を考案中です。
 汁物を入れる容器やコップは数に限りがあります。食器の持参をお願いします。

★今月号も...

 今月号も井上が中心に書きましたがいかがでしょうか。河辺林通信を書くにあたり、過去の通信を読み返しては武藤さんの文章の切れ味に舌を巻いています。とりあえず若さで勝負!

発行者:八日市市建部北町 河辺いきものの森ネイチャーセンター内 遊林会 世話役 武藤精蔵 Tel 0748-20-5211
遊林会URLは http://www.bcap.co.jp/ikimono/yuurin/index.html あなたの思いを掲示板へ


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