河辺林通信−−−建部北町の森から ’99年4月号

★3月の作業は天候に恵まれました!

 雨が心配されたのですが、幸いに3月13日は作業日和となりました。参加者も多く、いくつもの作業メニューをこなせました。配布を予告していましたヘルメットは、「オー!」とか「ワー!」とかの声と共に色・形とも好評のようでした?
 私にとっては、顔の大きいのが強調されるような感じですが。今後、遊林会の作業をするときには必ず着用を願います。あの色のヘルメットが遊林会の活動の目印になると思われます。今回、参加できなかった方は、次回までお待ち下さい。但し、3月の当日に渡しました作業メニューの中でも断っていましたが、安全基準を満たしていません。ハードな使用には耐えませんので、気を付けて下さい。
 作業の終わりにお願いしていましたが、ヘルメットに名札代わりに大きく名前やメッセージなどあなたが解るように書いて下さい。建部北町の森の活動は、「人と自然、人と人をつなげる森」を目指してのことですから、人と人をつなげるために、あなたをこれからもどんどん増えていくメンバーに知らせて下さい。誰かが1回活動に参加する毎にヘルメットに印を付けようとも言っていました。参加した日にちを書き加えていくなんてことも良いんじゃないでしょうか。ヘルメットはあなたの自己表現のキャンバスでもあります。

★トイレができたゾー!

 懸案でしたトイレも、山田君率いる作業班が竹林の中へ、寄附していただいた新品の仮設トイレを運び込んで据付ました。ドアの周りには竹を使って目隠しも作られ、いつもながらの遊林会の職人・山田の仕事です。山田君以外の従事した連中は筋肉痛との報告有り。これで、事務担当としましては、問題がひとつ解決できてトイレの使用後のような晴れ晴れとした気持ちです。これからは心置きなくビールが飲めるとの声も出そうです。

★理由あって残した木に名札

 最初に作業を始めた休憩場所の付近では、残された木に、伐採した木を輪切りにした標識がつきました。足もとにも竹で作られた標識があります。名前が書いていないのは、わけありです。踏まないで下さい! 次回の作業時には理由が解ると思います?

★昼飯はしし鍋、4月は何に?

 今回の昼飯はしし肉と野菜でしし鍋、調理人はなぜか従事することになってしまった初参加の中村君でした。ごちそうさま。しし肉は小梶さん、キノコなどたくさんの野菜は松井さんの差し入れでした。次回は何にしましょうか?

★ケンカ相手は強敵タケゴン

 竹林での作業は、果てしなき挑戦です。ベトナムでのアメリカやアフガニスタンのソビエトもかくやという気持ちにもなります。(例えが古いなぁ! それに我らの戦いは負け戦ではないぞ!) いくら伐っても結果が目に見えません。畳一枚に一本くらいの本数に竹の数を減らして明るくしっかりとした竹の生育する美しい竹林にするのには、どれくらいの竹をこれから伐ることになるのでしょうか。今回作業をした入口の竹林は元々から竹藪でしたので間引きになりますが、人が入らなくなって竹の勢いに飲み込まれた森では竹の皆伐になります。そのような場所では、タケノコの季節に徹底的にタケノコを駆逐して後続を断つ作戦から始める予定です。地上に出たマダケやハチクのタケノコを折る作業は力がいりませんので子供達にも参加してもらうつもりです。その際には、タケノコの田楽を試みましょう。竹林での作業は、4月からのメインになりそうです。アオキやヒサカキ、アラカシなどの伐採作業も再開する予定です。多くの人の参加を待っています。

★里山の保全活動は五十年森でも!

 市民福祉センターの裏の蛇砂川沿いにある森が五十年森です。蛇砂川が氾濫したときに洪水をせき止め、再び時間差を付けて川にあふれた水を戻す万石堤と名付けられた堤防を森の中に残しています。五十年森という名前は通称で地元ではそんな言い方はしないそうです。いつの間にか、十年森や五十年森という名前が一人歩きしてしまったようです。カブトつかみに良い場所で、南小の子供達の遊び場です。しかし、森の中では植生の遷移が進み常緑のカクレミノが優先する薄暗い状態になっていました。森(一部)の所有者の向さんの申し出により作業が可能になり、八日市南高の生徒の手による常緑樹の伐採が継続して実施されました。森の中では、(5m程度の高さになっている)カクレミノの下に大きなグミの木やモチツツジが生き残っており、枯れ死するまでに救出することができました。この森では続けて青年会議所と八日市南ロータリークラブの皆さんの手で木の上に小屋を作ったりして、子供達が森で遊び森の四季を感じられるようにする予定と聞いています。御園地区でも大人と子供の自然体験の場として林田町の竹林に手を入れて行くとのことです。こうした活動が一時のことでなく継続した動きになることを願わずにはおれません。

★4月29日は、「みどりのつどい」

 例年、みどりの日の前後に布施公園で「みどりのつどい」が開催されています。今年は遊林会もバザーに参加しませんか? 遊林会グッズの販売、もしくは飲み物や食べ物の販売もできます。昨年の11月3日には、コースターなどの「遊林会グッズ」の販売をしましたが、売り上げよりも売り子の飲食費の方が高くつきました。(飲食費は各自で負担しました。念のため!) 販売額3,500円は遊林会の活動費に組み入れました。今後も「大凧まつり」や秋の「二五八まつり」にバザーの機会があります。活動資金確保のためにアイデアがありましたら連絡を下さい。今年度(98年度)の活動資金については、一部を八日市南ロータリークラブから支援していただいています。

4月は、第3土曜日に実施します!

 第2土曜日が選挙や祭りの前日に当たるので変更します


4月の作業日は、
選挙やまつりで忙しい方が多いので

第2土曜日から 第3土曜日(4月17日)に変更します。



表に書き足りなかったことがあります!

 シイタケの菌打ちと竹炭のことです。

 シイタケの菌打ち作業には、永源寺町より椎茸栽培の谷田プロが応援に駆けつけてくれました。昨年の台風で倒れてしまったコナラの樹を、捌いてホダギにするために残していたのをご存じの方も多いと思います。途中、こちらの用意したドリルが作業のスピードについて行けないようなトラブルもありましたが、参加者全員に対する説明も含めて作業を終えることができました。今回菌打ちをしたホダギからは、1年半後の来年の秋からシイタケが収穫できます。ナメクジのご馳走にならないように、どうしてシイタケの収穫を管理するかをその時までには決めなければなりません。森の中では、シイタケと共にネイチャーセンターが姿を現しつつある頃なのでしょうか。
 脱線しますが、ネイチャーセンターについては立派なお金をかけた施設ができたけれど管理規則とやらがうるさく利用勝手の悪い箱にならないように心したいと考えています。皆さんの意見も設計の中に採り入れていくつもりです。
−−以上、市役所の担当職員としての言葉でした。−−
 谷田プロからは、シイタケ以外のキノコで早く収穫できる種類の栽培を、今後教えていただけるようです。今年の秋には、鍋の具になりそうなキノコを期待しています。
 竹炭の制作は成功のような失敗のような案配です。炭を焼く10日程前に、布施公園の水鳥の世話をされていた苗村さんを誘って、竹を切り揃えて割って準備をしました。春先の陽の光を受けて、森の中での老年と中年男の作業はそれはそれで心休まる楽しいものでした。ストレス解消にはこれ以上のものはありません。試し焼きをしようと考えていたのですが、できずに当日となってしまいました。
 作業日には、炭焼き担当は、火付け専門(放火魔ではありません。)の森昭次さんとビールの聞き酒なら任せとけ(理由は本人に聞いて下さい。)いう今宿さんの熟年コンビ。炭焼き屋は人間薫製になりますよと言っていましたが、煙の臭いが服や髪にしみてしまうのです。煙で燻されて虫がつきませんので、箱入りのお嬢様にふさわしい仕事かも知れませんが。それはともかくとして、炭焼きは、雨がぽつりぽつりと降り出すまで今宿さんによって焚き続けられました。まだ煙の色が変わらなかったのですが、雨も降り出してしまいやむをえず密閉することとにしました。
 結果が気になって仕方がない今宿さんと私で、16日に窯の蓋を開けに行きました。窯焚きを途中で打ち切ったために完全に炭化していない竹が半分以上残っていましたが、竹炭もなんとかできていました。モウソウ竹でないので肉が薄くできあがった炭は厚さ5ミリ前後しかありません。何に使えるか考えています。炭焼きについては、時間のことは論外ですが、それ以外にも改良すべき点がいくつかあるようです。木酢液の採取についても、集煙部分や冷却用の竹筒に生産増ために改良の余地があります。
 17日の作業までに竹炭焼きを、再度試みたいと思っています。作業希望者は、事務担当まで連絡して下さい。


遊林会は、ふるさとの森をよみがえらせるために活動する市民活動団体です。

活動形態も組織のありようもフレキシブルですが、組織については、今後活動の中心となるスタッフと、活動に賛同できる多くの会員からなる形に移行できればと考えています。スタッフ希望者を求めています。活動についての事前協議等をするようにしたいと思います。これからも気楽に参加できて、内容のある活動を進めるようにします。活動に対するご意見をお待ちしています。


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